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海のはじまり 最終回 曖昧さの意味
ついに最新回を迎えてしまいました。この3ヶ月間本当に楽しませていただきありがとうございました。
これまで、毎回のように色々と事件が起こってきた海のはじまりですが、最終回はとても穏やかな海のようなお話でした。
おにぎりは愛情のしるし
最終回では度々おにぎりが登場します。
どこかで聞いた話ですが、成功者にお弁当で何が好きでしたか?と聞くと、多くは『おにぎり』と答えるそうです。
おにぎりは、唯一人が手で握ったものだから、一番愛情を感じられるとか。
お腹空いてないけど、おにぎりなら食べられる。おにぎり食べると元気があるという経験、私もあります。おにぎりは、愛情のしるしなんですね。
こうあるべき、などない
第11話で、夏は一人で頑張ろうとして、海ちゃんが寂しくなって、家出してしまいました。最終回では、夏は周りの人の助けを借りるように考え方を変えていて、みんなが幸せな姿が描かれていました。
それを見ていて私は、子育てに、こうあるべき、はないのだなと感じました。人それぞれ、子育てもそれぞれ。元カノ元カレに協力を得るのは中々の勇気ですが、それもアリなのかもと思わせるドラマでした。
ひょっとしたら、弥生さんとか、津野くんとか、みんな少しずつ傷ついているのかもしれません。引き止めることは、いいことではないこともあります。けれど、それだけに、時折でてくる「無理しなくていいからね」というセリフが、温かく感じるのです。
ずっと続くの意味
このドラマで伝えられたことの一つに「過去にあったことは、なくならない」ということがあります。
水季はずっと海ちゃんの母であり、一度も会ってない夏ですら、物心ついた頃からずっと海ちゃんの父でした。
人は出会い、別れますが、血の繋がっているという事実と、あの時楽しかったなとか、悲しかったななどの感情は、ずっと残ります。
デジタルではなく、アナログな連続体なのです。
思い出という名の記憶は、人間にしかない、消せないデータなのかも知れません。
海のはじまりでは、第1話から度々回想シーンと現在のシーンが交互に出てきました。時折いつの話かわからなくなるくらいに、突然切り替わりましたが、あれは、人間の記憶を表現していたのかも知れません。それほどに、人の記憶は普段は忘れていても、突然何かのきっかけで鮮明に思い出されたりしますよね。
曖昧さは気持ちの変化点
最後のシーンで、海のはじまりのタイトル伏線回収。海はどこからはじまるのか曖昧だという話でした。思えば、人生のあらゆるできごとには、結婚や出産など、明確な変化点がありますが、人の気持ちや覚悟は、少し遅れてくるのかなと思います。
徐々に、色んな経験をしながら、悩みながら、喜びながら。
曖昧さは、そうした気持ちの変化を表しているのでしょう。
改めて3ヶ月間、ありがとうございました。次のドラマを楽しみに。