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なぜなぜ期から考える、ドラえもんの心の作り方

ドラえもんβの開発をしています。
これまで、「ドラえもんの本質の一つは、心」と考え、心の開発の優先順位を第一に、ドラえもんβ開発のための考察を行ってきました。
これまで、育児書を参考に、0歳1歳2歳児の行動から、ドラえもんの心を考えてきました。

2歳までの心

今回、育児書は、『ninaru baby監修、育児やることリスト大全』を参照し、3歳児の行動からドラえもんの心を考えていきます。

育児書によると、3歳児の気持ち・言葉は、以下4点について触れています。

  1. コミュニケーション能力が発達し、お友達と一緒に一つの遊びができるようになる

  2. お友達と会話するようになる

  3. 「ママとごはんを食べたい」のような三語文を話せるようになる

  4. 物事や周りの人への好奇心が高まり「なんで?」「どうして?」という問いかけが増える

1.のコミュニケーション能力とは、会話力だけでなく、身振り手振りなど動きによる表現などを含む意思疎通力のことと思います。ドラえもんは、身振り手振りによる表現ができるため、将来的に必須の機能です。

2.の会話は、文字通り、発話によるコミュニケーションです。ドラえもんは、発話によるコミュニケーションができるため、これも将来的に必須の機能です。

3.の三語文は、名詞(主語や目的語)や動詞を組み合わせて3語で文章を話せるものを示すとのことです。2歳児までの目安は、二語文でした。ドラえもんは、のび太たちと三語文以上の会話をすることができ、したがって、これも必須の機能です。

4.は、いわゆる「なぜなぜ期 (質問期)」を指します。なぜ?どうして?という疑問は、創造性の発達に関わる大切な要素とされています。創造性とは、『自分の目的を達成したり問題を解決するアイデアを生み出し、社会的、文化的に価値あるものをつくり出す能力や特性(高橋,1993)』のことだそうです。時系列的には、なぜなぜ期は、イヤイヤ期が過ぎた時期にやってくるとのことです。イヤイヤ期は、感情が豊かになる一方、その情動の抑制がうまくいかないが故に、自我をコントロールできず、何に対してもイヤ!といってしまう現象のこととまとめていました。脳科学的には、情動の抑制は、前頭前野で処理されていることも解説しました。前頭前野は、情動の抑制だけでなく、思考や創造を担う脳の最高中枢でもあるとのことで、この3歳の時期にも前頭前野が成長していることがおわかりいただけるかと思います。ドラえもんは、のび太が幸せな人生を歩むことを目的として、創造性を発揮することができます。ただし、アニメや映画ドラえもんでは、ドラえもんが「自分の目的を達成したり問題を解決するアイデアを生み出す」ことはできる一方、「ドラえもん自身が、社会的、文化的に価値あるものをつくり出す能力や特性」は発揮していないような印象です。

なぜなぜ期に発達する創造性ですが、日本創造学会によると、創造力は、6つの因子からなるようです。(①問題に気づく能力、 ②思考の円滑さ、③思考の柔軟さ、④独自性、⑤再構成能力、⑥具体性) すなわち、創造性に、考える力は必須です。ドラえもんも考える力を持ち合わせていますが、考えることは、意識を使うことです。

2歳児までは、主に無意識の反応や無意識に発生する感情がベースでしたが、3歳から意識が発達し始めると考えています。意識が作られることが、物心がつくことを表すのではないでしょうか。

次回以降、4歳・5歳以降の行動と意識を結びつけて、ドラえもんの心のモデルを考えていきます。

以上、ありがとうございました。

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