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強制送還が嫌だからIKEAでスウェーデン人を殺そう

2015年8月10日。
今でも鮮明に覚えてる。夏休み最後の旅行から家に帰る途中でIKEAの側を通った。家まで10分の距離。パトカーが道をふさぎ、警官があちこちに立っていた。普段は交通量の多い車道に人がわらわらといて、泣いてる人もいる。

え?火事?いや、煙はない。ニュースで見たスクールシューティングみたい・・という考えが頭に浮かび、あわてて打ち消した。そんなこと起こるはずがない。ぞっとした。

家に帰ってテレビをつけたら、IKEAで刃物による殺人があったと報道されていた。2名死亡、1名重体。大量の返り血を浴びていた男が容疑者として確保されたが、すぐに釈放された。

目撃証言、防犯カメラの映像から、容疑者の友人で一緒にIKEAに来ていたエリトリア人の男が売り場のナイフを2本取り、被害者2名をめった刺しにした後、自分のお腹にナイフを立てて自殺未遂。

親子で買い物をしていただけで、外国人にナイフでめった刺しにされた・・・スウェーデンが震え上がった。恐怖と怒りと悲しみと、あのピリピリした空気は何日も続いた。

瀕死の重体の被害者が一転、加害者と判明し、彼が治療を受けていた病院は警察が警備をした。被害者は現場で息を引き取ったのに、加害者は一命をとりとめた。事件から5日後、難民宿泊施設近くで可燃性液体の入った袋が見つかり、難民たちが避難した。

裁判で犯人の動機が明らかになった。難民認定されず、翌日エリトリアに強制送還されるのが不服で、スウェーデンに復讐してやりたかった。ナイフを探してて、IKEAで見つけ、近くにいたスウェーデン人っぽい二人を刺した。
エリトリアに送り返せ!という多くの声は聞き入れられず、終身刑。スウェーデンの刑務所で一生過ごすことになった。

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