毎日使ってみんな嬉しい、お散歩ベルト
私はスウェーデンで福祉士として障がいのあるお子さんとその家族の支援をしています。今はパンデミック法によりできない仕事があり、主に障がいのあるお子さんを預かるショートステイで働いています。
ショートステイでは様々な障がいのある子どもたちを預かっていて、常時車椅子を使っている子、少し歩けるけれど支えが必要なため外では車椅子を使う子、元気いっぱいで走り回ってる子などいます。
毎日外に出てお散歩をします。介助付きで歩ける子はリハビリや筋力アップのためにも、自分で歩いて欲しい。それに自分の足で歩くのはやっぱりうれしい。てんかんの発作がある子や、危険を理解できず突然走り出してしまう子など様々だけど、子どもとまわりの安全のために保護者と相談してハンドつ付きのこのベルトを使っている。
服の上からこのベルトをして、スタッフがハンドルを握る。いろんな角度からハンドルを握れるので、手に変な力が入らずに使いやすくていい。てんかんの発作のある子はスタッフが両横からハンドルを握る。発作が起きて意識がなくなっても、倒れることないようしっかりとハンドルを持ってゆっくりと地面に座る。
突然車道に飛び出してしまう子には、ぎゅっとハンドルを持って「ストップ!」
ベルトをしている子どもがうずくまったりすると、見かけた人が「この子はなんらかの助けや介助が必要なのだろう」と察してヘルプの手を差し伸べてくれることがよくある。
ベルトなしなら、危険なときに子どもの手や体を強くひっぱることになるので、散歩はできない子もいる。ベルトをすることで子供たちは自分の足で歩けて笑顔になる。室内ではなく、外のいろんな風景を見ながらスタッフの介助を受けながら少し自由に歩く、とても楽しそう。