見出し画像

他人と縁を結ぶということ―特別養子縁組:真実を真実として伝える

2024/2/21(水):特別養子縁組

 今日も覗いて下さってありがとうございます。
 特別養子縁組、里親について考えていきましょう!


はじめに


 今日スポットを当てたいのは「真実告知」について。
 養子に、その子の生まれについての事実(真実)を事実として伝えること、それが「真実告知」です。養子にとって苦しい現実であっても、それを養親の勝手な判断で隠すことをせずに、子どもの「出自を知る権利(自分の生まれについて自分が正しく知るという子どものもつ権利)」を行使する、とても大切なことです。
 この真実告知をするのは、同じ里親登録したなかでも特に特別養子縁組をする養親にとっての課題になるものではないかと思います。
 では、この真実告知について考えていきましょう。
 

真実告知のタイミング

 真実告知のタイミングについて推奨されるのは、「子どもの物心がつく前が良い」とされています。
 この「子どもの心がつく前」というタイミング…「小さいうちから伝えてしまうのは酷では?」「分からないうちに話しても意味がない」という言い方をされることがあります。確かに表面的な感情で考えると、そう見えるかもしれません。
 ただ、やはりこのタイミングがすすめられているのには、養親子関係を注意深く見守ってきた結果でもあって、的確な理由が表明されています。
 タイミングを間違えると養親子の「これまで」と「これから」を大きく揺るがし、強くも弱くもしてしまうのです。
 

タイミングを逸脱する怖さ

 ではなぜ、そのタイミングがいいのか? 
 タイミングを遅くすればするほどリスクが高まるといいます。
 ではそのリスクについて考えていきましょう。
・嘘を重ねる危険→養子が真実を知らずに実子として養親に話しかけ、かかわりをもつことに対して、養親はその体裁を整えるために誤魔化したりその場しのぎの小さな嘘をついてしまうことになります。事実を知った養子はそれまでの辻褄の合わない養親の言動に気付き、養親子関係のそれまでの日々を信じることが難しい…という気持ちも生じてくることがあるでしょう。
・伝えるつもりでないタイミングで伝わってしまう→養親子の真実の関係を知る第三者から聞かされてしまう、戸籍を知る機会が来てしまった…告知を先延ばしにしていると、そんな思いもしない形で養子が事実を知ってしまう。すると不意に聞かされた養子は、養親の計画や気持ちを知らずに悲しい想像をしてしまったり、養親が伝えたかった本位が伝わらないことも生じてしまいます。

 これら告知のタイミングを逸してしまうことは、養親子関係のそれまでの信頼関係や大切な日々を壊してしまうことにもなりかねないのだと思います。
 里親を考えている方は、夫婦で話し合って共通認識をしておくことだけではなく、子どもを取り巻く人たちへの理解と協力もしっかりと求めて環境を整えていくことが大切なのではないでしょうか。

では!今日はここまで!
最後まで読んでくださったこと、感謝します。
また明日、読みに来てくださいね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?