子育て知恵袋―子どもの「いててっ!」の処方箋
2023/7/11(火):子育て知恵袋㉟
火曜日!
子どものこと、特に我が子との生活について考えていきましょう。
はじめに
今日考えていきたいのは、子どもの日常的な傷について。
子どもの毎日は、いろんな発見や「おもしろい!」との出会い、ちょっとした冒険など、子どもが生き生きと生活していると生傷は絶えないもの。
日々パパやママは子どもの傷への対応に追われているのではないでしょうか?
正しい対応を知り、子どもの「痛い」時間を少しでも減らしてあげられたら嬉しいですよね。
「痛い」への反応
まず最初に、子どもが痛みを訴えた時にどのように対応するの?ということについて考えてみましょう。
普段、どのように子どもの「痛い」の訴えに対応していますか?
子どもの痛みのタイミングが大人の都合の悪い時だったら?
「また?」と言いたいほど何度も繰り返されたら?
痛みの原因が、大人が散々注意していたことだったら?
…つい「痛くない痛くない」と軽くあしらったり、痛みをきっかけに子どもを叱ってしまったりしていないでしょうか?
これ!絶対におすすめしません。子どもの信頼を失ってしまいます。子どもに期待してもらえなくなります!
痛みの大小はあれ、子どもが痛い思いをしたことは事実として受け止めてやることは、人付き合いとして当たり前に必要なこと。相手の感覚や困りごとを「嘘だ」と決めて否定することなど、あってはなりません。それは親子関係であっても同様です。
子どもの思いを聞いて、受け止め、痛みの緩和を目指しましょう。
切り傷・擦り傷
子どものケガで一番多いのが切り傷、擦り傷なのではないでしょうか?
この際、念頭に置いておきたいのが、
「水で消毒は十分」
ということ。
傷用の消毒液などもあるので、ついそれを使えば安心!と思いがちですが、子どもの柔らかい肌にとって市販の消毒液はかなり強いモノ。肌に必要な常在菌まで攻撃してしまうことで、傷の周りの皮膚が化膿してしまうこともあります。
通常の傷であれば、流水で洗うのが一番効果的な消毒ですので、傷口を流水で流すことで傷口のゴミや砂を落とし、清潔なガーゼなどで水分を抑えることが適切です。
※錆びた釘などが原因の傷の場合は、破傷風などの危険があります。すぐに病院を受診しましょう。
鼻血
暑い今の時期、のぼせてしまって鼻血がタラーン…という光景、よく見かけますね。鼻ホジホジ…なんて子どもの癖も一因ですが…
高齢の方が信じられている鼻血の対応
「鼻にティッシュを詰めて上を向いて首をトントン」
は、大きな間違いであることをまずは理解してください!
ポイントは「血は圧迫で止まる!」です。
具体的な対応としては…
①顔は下向き
②鼻を優しくつまむ(付け根の骨の下あたり)
③ティッシュは詰めずに鼻の穴で受けるだけ
④眉間のあたりを冷やすと止まりやすい
→上を向くと、喉に血が流れて吐き気を催したりするので避けること。
気持ちが悪いからといって、鼻をかむようなことはしない。
鼻にティッシュを詰めると、抜く時にまた傷ついて鼻血がぶり返してしまうことがあるので避けること。
手や足の打撲
打撲のうち、手や足などを打って、本人が痛がっている時は家庭で様子を見て大丈夫。冷やした濡れタオルや氷嚢で、冷えピタなどで幹部を冷やし、安静にさせましょう。
→同時に切り傷などが生じた場合は止血が優先です。
また、打撲の部位やその後の経過によって対応が大きく変化しますので、次週、打撲について細かく見ていきましょう。