具合悪いなーと思ってたらガンだった 

前回書いたのがもう6ヶ月も前だった。
経過だけ先に書くと3月の真ん中くらいには退院をして、その後8月まで定期的に抗がん剤を通いで打つというのを繰り返した。

抗がん剤はまあ大体毎回1週間はインフルエンザにかかった時に二日酔いに同時なるみたいなしんどさがあって結構大変だったと思う。
そもそも意識がふわふわしてて大体記憶がおぼろげなので今年の記憶は30%くらいいつもより少ない気がする。

世のがん患者はこれを乗り越えていたんだと思うとまあすごい。
不満を言う患者に穏やかに対応する医療関係者の方には頭が下がる。

全然関係ないが今この記事を書くのに利用させてもらっているカフェの隣の客が片言でずっと最近通ってるお店のバニーの女の子の良さを話してる。気になりすぎる。

この後は変化の話。

健康に気を使うようになった

独立してから寝る暇がなかった期間があったせいで、

  • ごはんを食べないで作業してる

  • 睡眠時間をよく削る

  • 休憩したくても我慢しておく

みたいなことを日常的にしていて、ちゃんと休んだのが入院のときに3~4年ぶりという体感だった。

もちろんこの3~4年で寝たりお酒を飲んだり温泉に浸かったり散歩もしたりしたけど、常に焦燥感があってメンタルも途中やってたので5秒前に書いた文章の中身を忘れたり、最寄駅から家に帰るまでの道がわからなくなったり、日本に貨幣制度があることを忘れたり、器用だった手も覚束なくて簡単に物を落としたりという感じで日々休まる感じがなかったので本当に久々に休んだ。

そこで思考がクリアになったので健康に気を使うまで頭を回せるようになって、筋トレや散歩の習慣化に成功した。
今まで何度も裏切ってきた、画面の向こうのきんにくんの笑顔も今回は裏切っていない。

あとは口に入れるものの成分表をよく見るようになったので、大体どれくらいのカロリーを1日に摂っているかを把握するようになった。

まるで健康である。

入院前に軽くダイエットをしていて、その後入院でざっくり9kgくらい落ちたのでなんとかキープしてやろうという魂胆もある。

がん闘病ダイエットはブラックジョークすぎるので人には言えないが。

洗顔に気を使うようになった

抗がん剤を入れるとその後大体2週間くらいはバテてろくに動けないのだが、その中で「朝丁寧に洗顔した日はなんか動ける気がする?」と気づいて洗顔を丁寧にする習慣がついた。

抗がん剤の気持ち悪さが減る感じがする。

というわけで今までは洗顔料だけだったのが、化粧水、美容液、クレンジングもするし、パックもしちゃう。

実際どれくらい自分のお肌が良くなったのかは定量的にはわからないけど、なんだかいい感じになったような気はしている。
オルビスMr ありがとう。

ストレスに対しておおらかになった

生きてれば自分にストレスをかけてくる要素は無限にある。
ほんと、一旦気にし始めたら無限にある。
自分の場合、事業関連の自分で決めた締め切りや、作ったシステムの細々としたトラブルに毎回ストレスを感じていた。

上に書いた健康に気を使うようになったことの副次的な効果で頭が数年ぶりにまともに動くので「今煩わしく感じているこの作業はどれくらい重要度が高いんだ?」みたいなことを考えることができるようになって、それもあってストレス要因に対しておおらかに対応ができるようになった。
優先順位をつけることは当たり前のことで、精度や能力に差はあれど万人がやっていると思うのだが、これもできてなかったんだなぁ。


別にすごい人間には進化しなかった。

よくがんになった人が治った後にその後の人生が活動的になるみたいな話がある気がするがそういうのは全くない。

別に命の大事さに敏感になってより多くの人によくしようとかは思わないし、残りの人生の長さを今までより意識して1日を最大限充実させるみたいなことも全然思わない。

一度死にそうになってからすごい成果を出す人がいるが自分はそうではなかったらしい。

この点は多少残念だけど、まあ自分はそんなもんなのかもしれないなと穏やかに捉えている。
周りの人になんかいいことをできるだけで十分である。



最近は弱る自分も愛おしい。

特にもう書くこともない。

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