今までのボンドアクションベスト盤~『007/ユア・アイズ・オンリー』感想~
(以下、映画『007/ユア・アイズ・オンリー』の感想ですが、物語の核心に迫るようなネタバレがあります。ご注意ください。)
『007/ユア・アイズ・オンリー』を見た。
高所でのアクション、カーチェイス、ウインタースポーツを駆使した雪上での追いかけっこ、水中での肉弾戦と今までの007シリーズに出てきたアクションシーンの名場面がこれでもかと詰め込まれたような作品になっている。しかも、それぞれのアクションにはそれまでのシリーズになかった要素(スキーをしているボンドをバイクで追いかけるなど)が付け加わり、ブラッシュアップされた見応えのあるシーンに仕上がっている。
冒頭のヘリコプターでのアクションも、顔のアップのシーン以外はスタントマンが演じているのだろうが、近年のトム・クルーズ作品に勝るとも劣らない見事なアクションシーンだと思った。
ラストの崖の上にある敵のアジトに攻め込むシーンは、「絶対に007は無事である」ことがわかっていても手に汗にぎる展開になっており、演出の妙が冴えわたる。このシーンの舞台設定を見ながら、筆者は『キングスマン:ファースト・エージェント』のクライマックスシーンを思い出した。