ナポレオンが現代に甦ったらどうなるか
今回は幼いころから何度も祖父に言われてきたことについて書こうと思う。
といっても当時の私は祖父が元軍人だったためそのような話が好きなのだろうと考えていた。
しかしこの話には大きなメッセージが隠されていたのである。
それを今回は皆さんにもお伝えしようと思う。
タイトルにもある通り今回の主役はナポレオンである。
世界史を学んだことがなくてもナポレオンを知らない人はいないだろう。
ナポレオンは稀代の戦術家として名をはせたフランスを代表する人物である。
だが彼がどのような戦略を取ったかまで知る人は少ないのではないだろうか。
実は彼の戦い方の中に現代を生きる我々が取り入れるべき考えが眠っているのだ。
当時の軍隊というのは歩兵、弓兵、騎兵、砲兵部隊から成っていた。
その頃は基本的に全員で移動が当たり前だったため最も動きの遅いもの、すなわち砲兵に合わせて動いていたが、臨戦状態になり敵が目の前に見えるとまず騎兵が、そして次に動きの早い歩兵と弓兵が敵と交戦し、最後に砲兵という戦い方が主であった。
ただしこれでは軍隊としての力を最大限発揮できないと考えていたナポレオンはある戦略を取る。
それは当時の戦い方を大きくひっくり返すものだった。
彼は各部隊の出発のタイミングをずらしたのだ。
順番としては、砲兵→歩兵弓兵→騎兵の順で出発させたのである。
そんなことで?と思うかもしれない。
ただ彼はやみくもに出発時間をずらしたのではなくある明確な目的のために既存のやり方を捨てたのだ。
その目的とは、最前線に全ての部隊を”同時に”到着させるためであった。
砲兵は射程が長く一度に与える損害も大きいが機動力の面で劣っていた。
歩兵と弓兵の射程はそこまで長くないが機動力の面では砲兵より優れていた。
騎兵は機動力がずば抜けていた。
そこで彼はまず砲兵を射程が届く範囲のギリギリまで前進させ相手の部隊にダメージを与え、分断。
そしてその間歩兵と弓兵は前進、騎兵は待機させる。
次に砲兵は歩兵や弓兵が自軍の砲弾の射程に入ったら打つのをやめ、同時に騎兵が出発する。
そうすると敵の部隊にある程度の損害が出て、分断された状態で歩兵、弓兵、そして騎兵が戦場の最前線に到着する。
残った敵部隊とほぼ無傷で最前線までたどり着いたフランス軍が交戦することになり戦争を優位に進められたのだ。
ナポレオンの戦い方からわかることは、
「現状を打破するためには既存のやり方を捨て、大胆な策略を取るべきである」ということである。
これは現代も同じなのではないだろうか。
我々は既存のやり方に縛られ、”量産型”であることが正しいとされる世界を生きている。
果たしてこのやり方で成功者になることができるのであろうか。
否、限りなく不可能に近いであろう。
ではその中で圧倒的な成功者になるにはどうしたらいいだろうか。
それは間違いなく人よりも多くの視点をもってタスクをこなす人である。
人と違ったことをするのには勇気がいる。
いろいろ言われたりすることもあるだろう。
だが成功するのは決まって人と違ったことをする人。
すなわち替えがきかない人である。
私はこういった場面でよく言うことがある。
それは「モノクロの世界に色を残せる人間でありたい」ということだ。
失敗はそれだけ自分の中に「色」を増やす。
「色」が増えれば増えるほど世界は鮮やかになっていく。
だから恐れず勇気を出して一歩踏み出してみてほしい。
その一歩は成功者になるための階段を一段上ったということと同義なのだから。
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