フランスの学食

フランスの大学の学食は、割に安くて美味しい。外食をすれば、マクドナルドでも一人2000円くらい軽く吹っ飛んでしまうフランスで、一食500円ほどでランチが食べられるのだ。
それを紹介しようと思う。


メインが、1日4種類ほど用意される。お魚、お肉、ベジタリアンメニュー…。だいたいいつもメニューの人気には偏りが出て、どこかに長ーい列が出来る(だいたいお肉料理)。そしてメインのお皿に2つ付け合わせが添えられる。

学食の値段はポイント制。取る料理ごとにポイントが決められていて、6ポイントまでは一律3.3ユーロ(約477円)。7ポイント以上は、1ポイントごとに1ユーロくらい加算される。
メインのプレートが大体4〜6ポイント。そこにサラダやヨーグルト、果物やチーズを各自追加していく。

では、2枚の写真を順番に見ていこう。

例①
メインにトリカツ、付け合わせにポテトフライ(無味)とニンジン(無味)をとり、余ったポイントでデザートの梨タルトをとった。

例②


メインに白身魚の煮たもの、付け合わせにパスタ(無味。せめて茹でるのに塩を入れてくれたら…)、マッシュドパンプキンが添えられたものを取り、サイドにサラダとハム。

パンは基本料金に含まれており取った方がお得なのだが、すでにパスタかポテトの炭水化物がついていることが多いので、若干躊躇う。

さらにこの学食のパンは、あまり美味しくないのだ。美味しくないパンを見つけるのが難しいフランスで、私が見つけたあまり美味しくないパンなのだ。

また、トレーの隅にカラフルなプラスチックパッケージが見られると思う。学食にはレジの手前に塩と胡椒、ケチャップにマヨネーズ、マスタード、ドレッシングが置いてある。というのもなんだかフランスでは、味付けの極端に濃いものか、味のないものに出会うことが多いのである。学食は、後者である。


余談だが、インスタグラムでよく見る東京在住のフランス人モデルの女性がいる。彼女がサラダのレシピをあげるたびに「ドレッシングなしでこの量の野菜を…?」というコメントでコメント欄が溢れている。これはなにもヘルシーに食べるためだけではなく、彼女がフランス出身だからなのではないか、と私は踏んでいる。

同様に彼女は、桃とブラッタチーズ、生ハムのサラダのレシピを紹介して、「こんな贅沢なサラダしょっちゅう作れない!」というコメントが殺到していた。しかしこれらの食材はフランスでは割に安く買える食材であり(日本で日本米や豆腐が安いのと同じである)、彼女はただ故郷で食べていたレシピを披露したにすぎないだろうに、といたたまれない気持ちになった。


と、フランスの学食はこんな感じである。よく日本の友達から「さすがフランスは学食までお洒落だね…」なんて言われるが、フランスの学生たちに日本の学食メニューを見せたら同じ反応が返ってくるのでは、と思う。
私も、選べることなら明日から大学の学食では和食を出してほしい。
きんぴら、サーモン丼…。和食、最高にクールだよ…と、いう気分だ。

いくらお洒落な食事が食べられようとも、人間そう簡単には故郷の味とは離れられないのだなあ、と思う。


《次回》フランスの大学の、論文テスト内容!(多分)

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