(Mako)

フランスで大学生(文化人類学) insta:@inadamak

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最近の記事

村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』を読んで

2年以上前に村上春樹著『ダンス・ダンス・ダンス』の読書感想文を書いた。 本屋のバイトに応募する時に読書感想文提出を求められたからだ。 結果から言えば、バイトには落ちた。 今その感想文を見返してみるとよくもまあ私はこんな暗い感想文を送りつけたものだ、と呆れる。 それに加えて、長期の募集だと言われているのに「一時帰国中しか働けません」。 接客業だというのに履歴書の中の私の髪の毛は赤い。 何も要項にあっていない。誰が雇うんだよ。 ただ、自分にとって思い入れのある一冊に対する自分

    • フランスで若者の孤独感が問題になっているらしい

      フランスの大手新聞、Le Monde紙によると、現在フランスでは若者の抱える孤独感が社会問題になりつつあるらしい。 もともと定年後の高齢者が抱えがちなこんな問題が、なぜ今、若者の間で?というのがこの記事の内容だった。 でも、サブスクなしでは途中までしか読めなかった上に、新聞の記事を和訳したものを公開するのは著作権的にもグレーらしいので、ここら辺で記事の内容を書くのはやめておく。 ちなみに記事はこちら。 ここかから先は、私個人がフランスに3年ちょっと住んでみて、この記事につ

      • フランスにちょっと変な名前の犬が多い理由

        フランスに住んでいると、ちょこちょこ珍しい名前の犬に出くわすことがある。 例えば、友達の犬の散歩に付き合って公園に来た時。公園にはドッグランみたいに柵があって、犬の飼い主はそれぞれ犬を解放して遊ばせる。すると、ある犬の飼い主が「トーキョー!トーキョー!」と叫んでいる。フランスで突然耳に入った聞き馴染みのある都市に一瞬、もしかして私に向かって「君はもしかして東京出身だろう!」と言っているのか?と思った。が、飼い主の目線の先にはわんちゃん。 まさかと思いながらその飼い主さんに

        • 渡仏する前に知りたかったフランス語②

          前回の続きです。 今回は、ちょっとフランス語が喋れるように見えるフィラーワード(間を埋める言葉)とかをまとめてみたい。 自分の言語力に見栄を張るもんじゃないかもしれないけれど、 語学学校で同じクラスだったマヤちゃんに「なんでマヤちゃん私と同じレベルのクラスなのに、そんなにフランス語が喋れるの?」と聞いたら、「喋れるんじゃなくて、喋れるふりをしてるの」と言われたことがあった。 Fake it till make it (出来るようになるまでは出来るふりをしろ)である。 と

          🏖️

          two n half years have passed. still the  thought doesnt stop coming up to my mind, why am i here? am i supposed to be here? am i arrowed to be here? wait, but by who? dont find the answer and no one on the earth know that. maybe im gonna f

          渡仏する前に知りたかった、フランス語

          フランスに住み始めて3年目になる。まだまだフランス語はへっぽこだが、コミュニケーションにおいて困ることはほぼなくなってきた。 そんな私が「フランスに来る前に教えといてくれよ…」と思った、会話やチャットでよく使われるフランス語の表現を紹介したい。なんか間違ってるとことかあったらごめんなさい、アセ 〄Ça te va?「それでいい?」 直訳したら「それは・あなたに・行く?」 なんのこっちゃ分からんですね。「あなたはそんな感じでいい?」「この案、気に入った?」とか確認する時に使い

          渡仏する前に知りたかった、フランス語

          毎日ひいひいやっているが、いつかこの日も愛しく思うのだろうということは分かっている

          毎日ひいひいやっているが、いつかこの日も愛しく思うのだろうということは分かっている

          外国に住むこと、ご飯を食べること

          フランスに住んでいる。つまりフランスの食材を食べて暮らしている。 食べることは、外国に行くときの醍醐味の一つであり、トラブルの種だったりもする。 わたし自身、好き嫌いもアレルギーもほとんどないが、大変な目に遭ったことがある。 モロッコに行った時のことだった。モロッコはフランスからだと飛行機で1万円くらいで行けるし物価も安いため、学生の貧乏旅行にもぴったりだ。モロッコ滞在中は安全のことも考えて少し良いレストランに行くようにしていた。 屋上のテラスで食事ができるレストランに、ラ

          外国に住むこと、ご飯を食べること

          寛容で不便なフランス、便利で非寛容な日本①

          別に、「ほら、フランスのほうが素晴らしいよ!」とか「やっぱ日本が一番だわ〜」とかいう話ではない。 国が違うと、人々の動き方が違うよな〜、と思う。 人の動き方なんて人によるだろ、というのはその通りなのだが、国民を大きな塊として捉えたら、傾向があるよね、みたいな話をしたい。 と、いうことで。日本に帰国するたびに感じるのは、便利〜、過ごしやす〜い!ということだ。 ドラッグストアで見つからないものがあったら、店員さんに聞けば打てば響くように答えが返ってくる。 大学でちょっと次の授業

          寛容で不便なフランス、便利で非寛容な日本①

          女の子は玉の輿に乗りたいのか?

          この夏、母と熱海に遊びに行った。久しぶりに訪れた熱海はとても綺麗で、なによりも人の温かさに驚いた。 バスの運転手さん、カフェの店員さん。出会うどの方も、こちらが一聞いたら十教えてくれる親切ぶりで、心温まる滞在だった。 東京に帰ってきて薬局に行ったら、通常運転の店員さんに「あれっ、なんかこの人怒ってるのかな…」と思ってしまったほど。 旅行最終日で訪れた干物屋さんの女性もやはり、とても暖かかった。 そんな中で起きた一幕。 熱海でどんな観光スポットに行ったか聞かれ、○○の湯に行

          女の子は玉の輿に乗りたいのか?

          語学はどうやったら習得できるのさ?

          語学はどうやったら上手になるんだろう? この記事は「⚪︎ヶ国語ペラペラな私が実践した勉強法☆」とかでは全くなくて、 フランスの大学で悪戦苦闘しながら勉強している私が、「どうしたら言語は上手くなるのか?」について、今思うことをまとめてみたものだ。 きっと来年の私、数年後の私はまた違うことを言うんだろうなと思いながら、書いてみる。 そもそも習得なんて言うけどさそもそも、「語学習得」なんて書いたけれど、言語に限らず学問は、「今日、完璧に習得したぞ!」と言う日が来るものではないだろ

          語学はどうやったら習得できるのさ?

          明日から留学するあなたへ(フランスの大学で1年生を終えた私の記録)

          フランスの大学の文化人類学部でなんとか一年生を終えた、2023年の夏。どうにか2年生になれるらしい。よかった。 自分が既に、この1年のことを忘れかけている(忘れようとしている)ことに気がついた。 この1年間を振り返って主に思い出すのは、主に3つ。 病に伏せってベッドの中で丸くうずくまる私。教室で講義を受けている私。そして図書館にこもって何か勉強している私。 それ以外はあまり覚えていない。 うーん、既に暗い。 普段は自分のしんどかったことはそんなに人と共有しないようにして

          明日から留学するあなたへ(フランスの大学で1年生を終えた私の記録)

          他者に寛容な心

          世の中には様々な種類のマイノリティーが存在する。そのマイノリティーに初めて出会うたびに私たちは違和感や恐怖を感じて、傷つけたりしてしまう。 花粉症だとかアレルギーみたいな話だ、と思う。体の中に入ってきた何物か。本当は害はないが 私の体の内側の何かはそれを受け入れられず、攻撃する。 体の持ち主の私は、熱が出たりして、困ってしまう。 毒じゃないものが、毒になる瞬間。毒じゃないものが、毒であることにされてしまう瞬間。 では、我々はいつまでこの体の内側のちっこいものと同じたたかい

          他者に寛容な心

          やんわりNOの文化

          日本には「ツーカーの仲」とか「雄弁は銀、沈黙は金」という言葉があって、みなまで言うなという文化が根強い。 事細かに説明しなくてはいけないより言葉なしで伝わった方が圧倒的に楽だしその点でいいよなあと思う。 私は現在フランスに住んでいる。外国に住み始めた当初、きっぱりとした「no」の言い方に気圧されたり密かに傷ついていたことは記憶に新しい。 例えば、フランスのジャパンエキスポでおにぎり屋の屋台で働いていた時。レジを担当していて、お客さんがはけたなーなんて思っていたら、つーっと

          やんわりNOの文化

          フランスの大学で文化人類学部の論文テストを受けた(泣き)

          フランスの大学で、文化人類学を勉強している。期末テストの全体像については他の記事で前述した通りだが、今回は期末テストの論文パートにフォーカスして、書いてみる。 Sujet d’examen Dans l’ouvrage Marcher avec les dragons, l’anthropologue Tim Ingold indique : « Les anthropologues (…) pensent, parlent et ecrivent dans et av

          フランスの大学で文化人類学部の論文テストを受けた(泣き)

          フランスの学食

          フランスの大学の学食は、割に安くて美味しい。外食をすれば、マクドナルドでも一人2000円くらい軽く吹っ飛んでしまうフランスで、一食500円ほどでランチが食べられるのだ。 それを紹介しようと思う。 メインが、1日4種類ほど用意される。お魚、お肉、ベジタリアンメニュー…。だいたいいつもメニューの人気には偏りが出て、どこかに長ーい列が出来る(だいたいお肉料理)。そしてメインのお皿に2つ付け合わせが添えられる。 学食の値段はポイント制。取る料理ごとにポイントが決められていて、6ポ

          フランスの学食