サイト6-2
あの日から、あのSさんはかなり静かに行動するようになった。
けど、会わないタイミングのシフトにもなっていた。
その日出来事をスタッフはセラピストに聞かれたりしてたらしく、厄介者のレッテルが貼られた。
仲良くして頂いてた、先輩のNさんにもその日のうちに聞かれた。
皆、迷惑と思ってるよ、あの行動って言ってたけど、正しい事をしてやった!とは思わなかった。
言い方があったなーと、反省してた。
元々暇になればルームを掃除したり、早めに出勤して掃除してたりしてたから、それですら厄介者扱い受けていたのに、更にこの事で神経質、厄介者が色濃くしていた。
けど、お客様に指摘された事をしただけ。
周りのセラピストなんてどうでも良かった。
お客様に
『ここで寝たことある?』
はい。
『あそこに埃あるし、あそこには毛が落ちてる。その高さと変わらないくらいに寝てると思うと気持ち悪いんだよね』
気がつかなくて申し訳ないです。
その一件からなるべくできる範囲で掃除を始めた。
前の子がって言い訳もできないから、ルーム変わることに出来るだけ掃除をした。
ルームを固定してもらってたのに、定期的にお掃除役としてルームを回されたけど、ルームを固定してもらい、綺麗な子しか使えないようにしてもらった。
いつか教えてもらった。
『仕事道具の手入れが出来ないやつはろくな仕事をしない。だから、仕事道具をみたらどんなやつかわかると親方に言われてからは、仕事道具の手入れは大切にするんです』
そんな言葉を教えてもらってた事を思い出した。
だからなおさらルームを綺麗にするように気をつけた。
使うものを大切に扱うようにすると、自然と動きが丁寧になった。
店や周りのセラピストは教えてくれなかった。
唯一出会ってきた周りの人だけが、教えてくれてた。
だから、お客様の話に耳をむけ、出会う人の話には耳をむけ聞いていた。
忘れてしまうくらい心が荒む日もあったとしても。
久々に会った本指名。
『あれ?元気ない?なんかあった?』
『うーん、なんかさ色々考えてたら中々来れなくて。』
『どーしたの?何考えてたの?お仕事?良かったら教えてよ、一緒に悩めるなら一緒に考えよ!』
『何で言ったらいいのかな?少し言いにくいんだけど、正直に答えて欲しいんだよね』
『うん、わかったよ。』
『あのさ、ペル子お店でsxxしてるの?』
『え?してないよ。どーして?』
『本当にしてないの?』
『しないよ?』
『ペル子このお店のno1でしょ?』
『最近それよく言われるんだよねー!嬉しいけど、違うから!笑』
『本当に?』
『本当だよー!それ誰情報よ!笑 スタッフ?』
『いや、違うよ』
『えー、じゃあ勝手に決め込んだ?笑 嬉しいけど、違うからね!笑』
『実はさ、、xxwxサイトで、みた。』
『xxwxサイト?何それ。』
尋ねると、本指名は携帯でそれを開いて見せてくれた。
それは、いつか本指名から送られてきたあのサイトだった。