猫屋敷

小学生の頃、実家のすぐ近くに、
人の住んでいない平屋があって、そこには猫が何匹も棲みついていた。

私の家にも、5匹の猫達がいて、
雄のトラネコが何日も家へ帰って来ない日があった。

あちこちトラネコを探すが、見つからず。

母と、例の平屋へ行って探してみる事にした。

開けっぱなしの扉の中に入ると、

あちこちに猫がいて、木の天井の上を走り回っていた。

『おーい、〇〇』トラネコの名前を呼んでみると

天井の隙間から、うちのトラネコが顔を出した。

『いた！！』と声を出した私。

『おうちに帰っておいで』と母が声をかけたが、

トラネコ〇〇は、顔を出して、また他の猫達と天井の上を走り去ってしまった。

とりあえず、生存は確認出来たので、家へ戻った。

しばらくすると、我が家のトラネコ〇〇は

帰ってきた。

『お友達と遊んでいたの？』って声をかけてみたけれど、

トラネコ〇〇は、知らん顔。

遠い記憶を思い出して

何だか、クスッとした日。

後日、トラネコ〇〇が参加している猫会議も目撃するのであった。