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見えないお友達

私には娘がおります。
娘がまだ2.3歳の頃だったでしょうか、
娘と商業施設のフードコートでお昼ごはんを食べていた時に、食事中でしたが
娘が飽きてしまい座って居られなくなりました。

その時私は、自分の手の指で、親指と人差し指を付けて輪っかを作り、それをくちばしに見立て、
ピヨピヨひよこちゃんですよと言って
椅子に座って居られるように、娘の気を紛らしていました。
そして、娘に手のひらを出すようにお話をして、
その手のひらに、そっとピヨピヨひよこちゃんに見立てた指を乗せました。

それから、私は手を離し、

あなたの手のひらに、ピヨピヨひよこちゃんが乗っているから、優しくしてねと、何も無い娘の手のひらの上を、撫でました。

その日から、娘はピヨピヨひよこちゃんに夢中になりました。
ピヨピヨ赤ちゃんと名付け、その見えないお友達との交流が長く続いて行く事となりました。

ピヨピヨ赤ちゃんの絵を描いたり、
ピヨピヨ赤ちゃんとお話したり、
私達大人にも、ピヨピヨ赤ちゃんの事を話すのです。
たくさんのエピソードを経て

5.6歳になった頃でしょうか、

ある日、娘が
ピヨピヨ赤ちゃんは、鳥になってお空に飛んで行ってしまったと、別れがやって来ました。

鳥になって羽ばたいたピヨピヨ赤ちゃん
その節はありがとうございました。

娘は健やかに成長していますよ。

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