月がぶつかる
小さい頃のお話しです。
月は綺麗で満月の夜は、真っ暗なお外が明るくなって嬉しかったと記憶しています。
その日は、まんまるお月様が出ていて、
お外がほんのり明るくなって、私はお庭からお月様を眺めていました。
じーっとお月様を眺めていると
まんまるお月様が、やがて、ぼやけはじめ
さっきまで眺めていた、お月様が大きくなったり、小さくなったりしてきました。
そのまま、私はお月様から目が離せなくなりました。
お月様は、やがてどんどん広がって
じわじわ大きくなって、私の目の前に広がるのです。
『あっ、お月様がぶつかる』そう思って慌てて
両手で目を覆って、ぐっと目をつむりました。
そして、しばらく経ってから
そーっと、またお月様を見てみますと
いつものお月様に戻っていたのです。
私は少し怖くなって、お庭からサッとおうちの中へ入って行きました。
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