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府中市美術館で「小西真奈Wherever 」展をみた

 府中市美術館で開催中の「小西真奈Wherever」をみてきた。ポスターで使われている絵が、鮮やかな色で、現代的な感じで気になっていた。

 絵の中に水が描かれていて、その水面に向こうの景色や空が映り込んでいる絵に、自分はグッとくるのだが、そんな絵がたくさんある展覧会だった。モネの睡蓮とはちょっと違うのだが、小西さんが、近所の植物園の温室の中の睡蓮を描いている絵がとてもよかった。睡蓮が浮かんだ池に、温室の天井の骨組みが映り込んで、さらに青空と雲が映ってと、複雑な多層構造で興味をそそられた。温室ということで、なにやら怪しい雰囲気の根っこが空中に伸びている植物があったり、池の中に鯉が泳いでいたり。

 絵の色もビビットで、鮮やかな緑、鮮やかな青。数年前に東京都現代美術館でみたホックニーの色使いと少し似ている。蛍光ピンクも、チューブからの色そのままで、効果的に使われていて、このピンクがあることで、非現実感が強まっていて、なんかよかった。

 この温室シリーズともいえる作品の中に、「航一さん」という人物画があった。この航一さん、俳優の岡田将生さんにしか見えない。映画「ドライブ・マイ・カー」の中で、航一さんって出てきたっけ?と思って調べたら、航一さんは昨年の上半期の朝ドラ「虎に翼」に出てきていた。主人公が再婚した相手が、岡田将生さん演じる航一さんであった。画家の小西真奈さん、きっと朝ドラにはまって、岡田将生さんのイケメンぶりにグッときて、この「航一さん」という絵を描いたかと思うと、妙に親近感が湧く。そういえば、職場の二回りほど年上の先輩女性は大のドラマ好き、映画好きなのだが、岡田将生さんのイケメンなだけではない、憂いを帯びた影のある演技を絶賛していた。わが家では、自分が朝ドラを面白がって欠かさず見ているのだが、「虎と翼」の岡田将生さんが出る回だけは、うちの妻も真剣にテレビを見ていたことを思い出した。

 完全に話が脱線してしまった… そんな訳で、水面に映った風景が好きな方と、岡田将生さんが好きな方には必見の展覧会でした(笑)

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