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須恵器の壺

この変な形の壺は何なのか。ふっくらとしていてこの形大好きです。
今回は自分のコレクションを紹介します。
独断と偏見での独り言です。

今は知っている言葉をグーグル先生に入れれば画像や解説が出てきます。この変な形の壺が私の手元に来たのは20年前でしたので当時はこれが何者かを調べることは大変でした。
宇都宮にある県立図書館に行って須恵器の本や論文を調べこれが須恵器・平瓶(すえき・へいへい)であることを確認することに1日がかりでした。
この丸い焼き物がなにものか分かった時のうれしさは今でも思いだします。

その後縁あって、発掘作業員として古墳を自分の手で掘ることとなりました。体はきつかったですが毎日が新知見の連続でした。97基の古墳の発掘に立ち会えたのですから。
 現場では毎日が驚きの連続でした。休日は近くにあった埋蔵文化財センターに行き報告書を調べ、分からないことは現場で県内最高の埋蔵文化財センターの先生に質問ができたり、教わることができました。おかげで今では土器の破片を見て時代など分かるようになりました。

須恵器 平瓶(すえき へいへい)は、6世紀末から作られ、11世紀まで作り続けられた器で、小さいものは水滴、本品のような大型のものは酒注として用いられたものと考えられます。

須恵器 平瓶(すえき・へいへい)拡大
下半はヘラケズリで、体部の上半は自然釉がかかっているため調整が不鮮明ですが、回転ナデと思われます。口縁部は破損していて残念です。体部の内面は完形のため調整は見えません。カキメや粘土円盤の貼り付けもありません。焼き上がりは良好です。時期は6世紀末から7世紀初頭とおもわれます。大きさ縦18センチ横18センチです。
左右を入れ替えました。
自然釉の部分の拡大


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