高尾でトレラン練:高尾トライデント
50歳になったので100マイラーを目指してトレーニング中のナカガワです。
今回は裏高尾で「高尾トライデント」と呼ばれる峠走に挑戦しました。「トライデント」は三本槍という意味です。
きっかけは、岩本能史さんの著書「型破り マラソン攻略法 必ず自己ベストを更新できる!」を読んでから。
「峠走」を取り入れることで「30kmの壁」を乗り越えられると考えたのです。本家の岩本式は箱根ですが、移動が大変なので高尾で代替としました。
峠走では、登りで鍛えにくい「着地筋」を鍛えられます。普段のトレーニングにもアップダウンのある「起伏走」を取り入れていますが、その効果を実感しています。
マラソンに限らず、トレランレースで下りが苦手な方や、後半で脚が疲れてスピードが出なくなる方には、ぴったりのトレーニングコースです。ぜひ試してみてください。
コースは34.1km、累積標高は1276m。三つの峠をアップダウンするルートです。僕は地図の上 →中 →下という順番で走りました。
コースの詳細、GPXデータはヤマレコ、ストラバで公開しています。
コースの概要
・高尾山口駅からスタート
・国道を北上して小仏川沿いの「高尾梅郷遊歩道」を行く
・日影バス停を過ぎて「梅の里入口」分岐へ
・1本目の峠「小下沢林道」を関場峠までピストン
・梅の里入口まで戻ったら2歩目の峠「小仏峠」までピストン
・梅の里入口まで戻って「日影沢キャンプ場」まで行く
・3本目の峠「日影沢林道」を「小仏城山」までピストン
・再度小仏川沿いの「高尾梅郷遊歩道」を戻ってゴール
登る順番はどれでも良いと思いますが、もっとも標高差のある「小仏城山ピストン」を一番最後に持ってくることで、最後まで粘って走って登る肺活量、筋肉が鍛えられ、もっとも勾配のある下りをラストに走り切ることで着地筋が着実に鍛えられると思います。
水場、自販機、トイレは地図にプロットした通り。
水場は3箇所、自販機などは4箇所、トイレは3箇所あります。
水場とトイレが充実してるのは良いトレーニングコースの証。
ありがたいですね。
水場のうち1箇所は梅の里入口にある民家の方の水道水?なので出てないこともあるかも。
1本目の「小下沢林道」は水場、トイレがないので要注意(※水場はコース真ん中、「高尾の森づくりの会」の建物がある広場を左(景信山方面)へ入った所にあるとの情報頂きました)。
3本目の「小仏城山」は茶屋があるので、飲み物だけでなく軽食やかき氷も食べられるけど、平日はやってないこともあるので要注意。なので、平日練の方は2本目の自販機で補充するのが確実かと思います。
コースの詳細
スタート〜梅の里入口
電車に乗る前にたっぷり糖質をin。先程の岩本本にあるように「マラソンは食べるスポーツ」。体を動かし続けるために食べ続けなければもたないのです。しっかり食べて行きましょう。
この日はご飯特盛、卵2個で糖質とタンパク質をイン。キムチはなんとなく。発酵食は体に良さそうだから笑。
いつもの高尾山口駅からスタート。駅をでたところのコインロッカーが500円で借りられるので、不要な着替えなどはここに預けていきます。
もう少し安く済ませたい方は甲州街道を進んだところにある「Mt.TAKAO BASE CAMP(高尾ベース)」は荷物を350円で預かってくれます。シャワーもあります。
https://takaobc.com/shower_locker/
駅内にはキオスク的な小さなセブンイレブンがありますが、高尾ベースの先に大きなセブンイレブンとファミリーマートがあるので、補給食を忘れた方などはそちらで調達しましょう。
ということで、登山者とは逆向きにスタート
高尾ベースやコンビニを通り過ぎて小仏川をわたったらすぐ左折。
ここまで800m、高低差はほとんどありません。
高尾梅郷遊歩道を1.7km進んだら旧甲州街道に出ます。
途中の駒木野公園には水場あり。
旧甲州街道を1.6km進んだら峠走スタート
峠走1:小下沢(こげさわ)林道〜関場峠ピストン 片道5.7km、308m UP(平均斜度5.4%)
まずは足慣らし的な小下沢林道。ここ「梅の里入口」分岐からスタート。
ところで「木下沢」?「小下沢」?登山地図は「小下沢」。Google mapは「木下沢」表記でした。
梅の里を通り、林道をゆく。
ゲートを超えたら一度広場に出る。ここが登山道スタート。細い道になっていったり、渡渉があったり若干峠走というよりもはやトレランだけどこれはこれで脚の設置に変化があって良い。
そう。ロードよりトレランのほうが脚に優しいゆえんはここ。
ロードは路面が一定なので、ずっと同じ方向からの衝撃に耐え続けなければならない。トレランは不整地なので、いろんな方向に脚を置くので衝撃が分散され、ケガしにくくなる。
高尾の森の整備の方々が台風で倒れた樹木などを伐採してくれてました。感謝。この写真の右側に水場があるとのこと。
ここで終えてもよいし、切りよくあと10mほど登って分岐標識のある「関場峠」まで出るかはお好みで。関場峠まで来ても特に眺望などはない。
梅の里入口に戻ってきた。ここが疑惑の水場。緑色のホースから水が出続けているのだけど、どう見てもホースの出どころは民家さん。ありがたくいただく。
峠走2:旧甲州街道~小仏峠ピストン 片道3.0km、299m UP(平均斜度9.9%)
2本目は旧甲州街道~小仏峠ピストン。一番距離が短いが、そのぶん斜度がきつくなる。9.9%なのでギリギリ走れる(走るべき)勾配。
トレランで走る斜度の目安は10%だそうです。10%以内ならがんばって走ろう。
という判断するためにも日々のトレーニングで登った山の斜度を把握するようにしましょう。
進んですぐのところにバス停に併設されている公衆トイレが。トイレ内の水が飲用可かは未確認。
このコースはもっとも飲み物の補充に困らない。自販機2箇所、水場1箇所。
このコースは林道というよりアスファルトのロードが2/3を占めている。だけど、けっこう登山者も登ってた。
駐車場がみえたら登山口。
砂利道を進むと最後の方に水場があらわれる。
そこから先は一気に勾配がキツくなって走れなくなる。けど、力を振り絞って歩いてるぐらいのスピードでよいので走ろう。
ちなみに、この道も旧甲州街道なんですって。びっくり。昔の人はすごいですね。ここから小仏峠を経て相模湖の底沢方面に抜けていたようです。
ゼーゼー言いながら、広場のような場所に出たら2本目のゴール「小仏峠」。城山と景信山を結ぶ尾根道と旧甲州街道の交差点です。
見慣れた場所にくるとホッとする。
ここも眺望や水場などはないので急登がはじまる手前の水場までとしても良いでしょう。ベンチはあるので、脚を休めたい方、しっかり座って補給食を食べたい方はこちらでどうぞ。
峠走3:日影沢林道〜小仏城山ピストン 片道4.3km、424m UP(平均斜度9.8%)
最後のラスボス「日影沢林道」。
平均斜度は2本目と同じだけど、ハッキリ言ってこっちのほうが断然キツイ。
2本目は最後が急登なだけで、それ以外はあまり勾配はない。それに対し3本目はずっと9.8%が続く。
特にゲートの手前でこころ折れそうになるが、頑張って走り抜こう。
そう。誰かに言われたからとか誰を目指すから 頑張るとかじゃなくて全ては「なりたい自分になる」ため。頑張ろう。
日影沢キャンプ場入口から峠走スタート。しょっぱなからずっと登り。容赦ない。
キャンプ場管理棟にはトイレがある。自販機などは見当たらなかった。キャンプ場の炊事場は「飲用不可」の張り紙。キャンプに泊まる人たちはどうしてるんだろう?
キャンプ場をすぎたらあとは一心不乱に斜面と向き合うのみ。先のことは考えない。今は一歩も歩くことなく走り続けることだけを考えよう。
山頂へ。がんばったご褒美はたくさん。茶屋は2件ある。なめこそばを食べるもよし、かき氷で体を冷やすもよし。黒いワンコ、モモちゃんに癒やされるのもよし。茶屋の下にはトイレもある。
ラスト:ロード5.5km
最後は来た道をもどるのみ。ロードのみで帰ってもよいし、来た道と同じ「高尾梅郷遊歩道」から帰ってもよし。
真夏なら遊歩道から帰って、川にドボンして行くのがオススメ。
どちらにせよ、このロード区間もしっかりペースをあげて走って帰ろう。できれば自分のフルマラソンのペースぐらいの速度で。
歩いちゃダメ、ゼッタイ。カッコワルイ。
行きには気づかなかったけど、豆腐屋さんの脇にも自販機発見。これで自販機3台目。
ということでゴール。高尾ベースでクラフトビール(うまいんだ)を飲もうと寄ったけど全席予約で満席(泣)。
コインロッカーの荷物をピックアップして、いつもの通り極楽湯でひとっ風呂浴びてビール。
お疲れ様でした。
ということで新宿から50分で行ける峠走、高尾トライデントいかがでしょうか。鍛えるにはもってこいのコースです。ぜひ。