長田豪史さん主催の通称「長田練(中・上級)」に参加してきた。
100マイラーを目指すにあたり、これまでの自己流ではなく一度プロの練習会に参加してみたいと思い参加してきた。
今回参加したのはこちら
「長田豪史のトレイルランニング練習会in高尾-中・上級編」
コースの詳細、GPXデータはヤマレコ、Strava、YAMAPへ。この日の参加者さん2人もStrava使ってた。
実は練習会ではなく「講習会」と勘違いしていた。
ちなみに「長田さん」は「ながたさん」じゃなくて「おさださん」だ。木の周りをグルグル100マイル回るオサダサンだ。勘違いの無いよう。
効率のよい登り方、下り方、トレーニングの仕方などレクチャーを受けながらトレイルを進むのかな?と。
全然違った。
距離と時間を見ればわかる。26Kmで休憩時間含んで4時間半。
フツーにトレラン。
フツーに走るやつ。
ヒーヒー言って3回登って3回降りるコース。
ピークは高尾山、城山、城山。
いつものように松屋で朝ご飯カーボローディングをキメ、京王線で高尾山口駅へ向かう。
ベースキャンプの前を通り過ぎることは何度かあったけど利用するのは初めて。
ドアを開けると結構な人。
なんでも今日だけで3グループの練習会等があるとのこと。
トリッパーズの店長、朝長さんと店員さんがいたので「どもー」と挨拶したらトリッパーズでもイベントやってたみたい。シューズの試走会だそうだ。
長田さん本人による受付をすませ、アイスコーヒーで一服。
コーヒーは利尿作用があるので、レース前は飲むな、というのが常識らしいが忘れてた。
ストローが金属でキンキンに冷えててとても美味しかった。
長田さんから今日のコースの内容、注意事項などを説明。
その後は2人組になってお互い自己紹介x2。
参加者は15人程度。そのうち3人がなんと100マイラー。
100マイル走る走力を持ってるのになんで練習会に参加するんや。
と思ったが走り終えて少し理由がわかった気がする。
最初は高尾の北尾根。北側からはいくつものルートで登ったことあったのに知らないコースだった。
知らないのもしょうがない。山と高原地図にもヤマレコのルートにも登録されていない知る人ぞ知るルートだった。
めちゃくちゃ急登。高尾で一番急登なんじゃないかって角度。
「ここでハァハァゼイゼイさせることで心肺機能を高めるんですよ」
Stravaのセグメントによると840mで251m登っている。
251/840=29%。なんと30%弱の急登。
次の登り、日影沢林道〜城山が176/1680m=10.4%。
その次、小仏峠入口〜城山が417/2480m=16.8%。
小仏峠〜城山もキツかったけど、+10%以上の急勾配。
(こういうのがサクッとわかるのもStravaの良いところ)
ゼイゼイ言いながら登る横で涼しい顔をした長田さんが直接解説してくれる。なんとも贅沢な時間。
それにしても長田さんの足取りの軽さはなんなんだ。
さすがいろんなレースで優勝をかっさらっているだけある。
「お散歩中?」ってぐらい足取りが軽やか。
ヒーヒーゼーゼーしてない。体幹がしっかり、というよりもヒョイッヒョイッと鼻歌交じりな感じ。
どうやったらあそこへ到達できるんや。
そんなことを考えていたら高尾山頂へ到着。小休憩。
それほど人は多くなくてよかった。富士山も見えた。
高尾山からは北西へ向かい日影沢林道へ降りる。
そこから林道を登って城山へ。
ここで長田さんから司令が。
「この林道は走りきりましょう」
「粘り強い走力が鍛えられます」
また涼やかなご尊顔でむちゃおっしゃってる。
どなたかのブログで読んだけど登りを走るかどうかの分かれ目が勾配10%なんだそうだ。10%を超えていたら歩けばよいし10%以下なら走るべしと。
ここは10.4%勾配なのでまさに走るにはギリキツイ斜度。
ええええやり切りましたよ。なんとか一度も歩くことなく城山着。
ここで中休憩。水や食べ物、イッヌを補充。
しばしご歓談のあと、出発。
南側へ降りていく。
このあたりは前に紹介した「高尾バタフライ」や「高尾トラサルディ」でも通るルート。
ここの下りでも少しの区間並走してくれて「ナカガワさん、下り速いですよ!」と嬉しいおコトバをいただく。
ロードに出て自販機で各自補給。
そのままロードを2Kmほど走り(歩かせない)ふたたび小仏峠を経由して城山へ。
景信山のころの常連さん、マロン氏に久しぶりに会えた。
二度目の城山で最終休憩。
長田さんに「今のような登りでもレースでは走って登るんですか?」と質問。
すると「僕はあまり登りは走りません。ただ、走ってる人を抜かせるぐらいの速歩きでグイグイ抜かしていくのが好きです」。
走らず速く歩いて抜く。
異次元のご回答ありがとうございました。
ここからは日影沢林道からロードに出てBASE CAMPまではフリー区間。
「速く走れる人は速く走ってよいです。ではゴー」。
林道まではよかった。みんな同じようなペースでザクザクくだる。
日影沢キャンプ場をすぎ、道路にでてからトップ参加者たちは豹変した。
長田さんはザックからキャップを取り出し戦闘モードに入った。
できるだけ付いていきたいなと走る。差がどんどん開いていく。
このときGarminをみたらすでにキロ4'30を切っていた。
無理。普段のジョグだってそんなにスピード出せてない。
これがプロか。これがトップ集団の底力か。
これが中・上級者向けか。中級と上級をまぜるな危険。
そう思いながらポテポテロードを走って無事ゴール。
最後は長田さんふくめ皆さんで出迎えてくれて気持ちよくゴールできた。
講習会ではなく、練習会ってどういうこと?
と思いつつ参加した練習会。
やってみた感想は「また参加したい」。
なにより長田さんがペースをグイグイ引っ張ってくれるので自分の走力以上で走らざるをえなくなる。
ここで休憩したいなと思える場面では「はい、ここは休憩せず脚を動かし続けて刺激をいれましょー」。
さらに要所要所で長田さんが戻ってきて並走しながら解説してくれる。
これは非常にためになった。聞いてるだけじゃなくて長田さんの足さばきや姿勢など、これだけの距離と時間、観察できる機会なんてそうそうない。
また、レースではないけど、モッサモサの猛者たちの集まりの中で自分がどれだけ上位グループに食い込めるかを定期的にチェックするのに良いなと思った。
だから100マイラーも定期的に参加しているんだろう。
半年に1回とか1年に1回とか定期的に参加してみようと思う。
今回のコースは心肺と脚を両方効率よく鍛えられる非常に良いコースなので自己練でも何度か使ってみたい
みなさんもぜひ。
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