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子育てで一番大切なこと 愛着形成と発達障害 (講談社現代新書)
教室で出会う子どもたち一人一人に、私たちは何を残せるだろうか。
安心できる環境づくりは、教師としての最重要な責務だと感じている。
発達障害の有無に関わらず、すべての子どもたちには無限の可能性が眠っている。
その芽を摘むことなく、丁寧に育んでいく姿勢が私たちには求められている。
管理や統制ではなく、一人一人の個性を認め、寄り添うことから始めたい。
時には厳しく指導することも必要だが、その根底には必ず愛情があることを忘れてはいけない。
教室という小さな社会で、子どもたちは多様な価値観と出会い、時には衝突しながら成長していく。
その過程で最も大切なのは、教師自身が確固たる軸を持っていることだ。
「これが正しい」という絶対的な答えがない時代だからこそ、教師の価値観が問われている。
自分の軸をしっかりと持ちながらも、柔軟に子どもたちの声に耳を傾けられる度量が必要だ。
子どもたちは、教師の言葉よりも背中を見て育つ。
日々の何気ない瞬間に、私たちは子どもたちに多くのメッセージを送っている。
笑顔で接する時も、叱る時も、一貫した愛情を持って向き合いたい。
そうすることで、子どもたちは安心して自分の殻を破り、新しいことにチャレンジできるようになる。
教室という場所で、私たち教師にしかできない「子どもたちの未来への投資」とは何だろうか。