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口から三毛猫が飛び出した話
仕事で北海道へ行き来が慣れた頃、午後の合間にごろごろ昼寝time出来るようになりました。
ここに来る前、最大最悪のピンチに見舞われたこともあり、反省会にはちょうどいい環境。
問題の拠点から離れられて気が抜けて来たのか、一日中強烈な眠気がするように。
その日もやわらかな陽射しの畳部屋でうとうと。
するとどこからか、急に人が出現。
小柄で黒髪ストレートヘア、白い天然素材の作務衣のような和服の女性でした。
良くわからないけど、倭の国の人だ、と思いました、何ででしょうか不思議。
寝ている私の横に正座して、右手で鳩尾から喉元まで撫で上げてきます。
この時点で目が開いてないのに、起きてる時より意識が明確です。
この動作と同時に、胃の中からかたまりが湧きあがって嘔吐するような体の反応に。
この間、一瞬のことでした。
驚く間もなく、喉元を蹴り上げ、口の中から動物が逃げ去っていきました。
!!!三毛猫が口から出た!!!
口の中に毛の感触、喉の擦れた痛みもあります。
ぐえっぐえっっ、咽びながら涙目で飛び起きました。
ここでやっと起きたんです。
女性は、猫が走り去るのを見届けると消えました。
何だったん???
何となく予備知識があったから狐でも出てくるのかと思ったら、まさかの三毛猫。
ストレス過多人生、ついに脳で血栓でも破裂したかと思いました。
幻覚か・・・。
ちなみに呑んでもないし服用もしてなかったです。
幻でも現でもどちらでも良いけど、超絶リアル体感でした。
そしてその直後から、体が今までにないほど軽快になり、持病の喘息が滅多に出なくなっていきました。
それも空気が良かったせいといえばそれでも良いし。
この後もじっくり考察するほどの余裕が無い日々だったので、特に追求しませんでした。
でも違和感なく受け容れてもいました。
あの女性、ルックスには馴染みが無いけれど、確かに私と縁あると確信してました。
だってあの作業中、「己でできるくせに手間かけさせやがって、アイアイいっちょ上がり、」という風な面倒臭いムーブだったから。
私も生粋の面倒臭人(メンドクサンチュ:造語です)なので。
・・・あれから十数年以上経って、古いアルバムの断捨離を始めた時があります。
私の幼少期の写真の中に、あの三毛猫と一緒に写った数枚がありました。
あの時まで一緒に居たのね、あの後よいところへ行けたのかな。
それにしても、私から依頼しなくても、あちらから頃合いみて出張きて供養していただけるとは…
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