「山王祭」お江戸日本橋で木遣と神輿
東京・日枝神社の「山王祭」。こちらの下町連合渡御の動画を拝見すると、いやはや何とも凄い御祭だと。今まで見に行かなくて、損した気分。
まずは、神職による祓詞。そして、宮出しの時の鳶頭たちによる木遣と一本締め。
この木遣の中で「天下祭」という言葉が出てくるんですが、これはこの「山王祭」のこと。実は、神田明神の「神田祭」も同じく天下祭と呼ばれています。
これは、日枝神社、神田明神の両社が、江戸時代に将軍家から崇敬されていて、両社の祭では山車が江戸城に入って将軍への拝謁を許されていたことに由来するっていう。なもんですから、未だにこの両社の御祭はかぶらないように2年に1回、それぞれ交互に開催されているんですね。
ってな訳で、日枝神社と神田明神の氏子の方々のプライドはそりゃー半端ないんですよ。他所と一緒にするんじゃーねぇー、ってな具合に(笑)
んでもって、いよいよ下町神輿渡御なんですが、これが東京の中心、中央通りを全面通行止めにしての大行列。各町会の提灯が横にズラリと並んで一歩ずつ進んで行きます(2′50″あたり)日本橋高島屋前に神輿担ぎ手が道を埋め尽くし、数多の提灯とたまに警察官(^^)普段からは想像できない光景が広がっています。
そんでもって、この行列が目指しているのが「花のお江戸は日本橋」(3′21″ごろ)。ここ日本橋に「室町」とか「本町」っていう提灯と半纏の方々が行列を待ち受けているんですが、この方々は神田明神の氏子さん方。実は、この日本橋が日枝神社と神田明神の氏子エリアの境界でして、こうやってお互いを御祭を称え合うように、互いに礼を尽くすんですね。
ほんでもって、山王祭の行列がどんどん日本橋へと近付くんですが(3′33″あたりから)、行列の先頭には神職と巫女さん、その後ろにズラッと居並ぶのは鳶の面々。その面々が木遣を唄いながら日本橋に到着する様は、何とも粋でカッコイイ!!そりゃー、ギャラリーからも拍手が起きるわ。それにしても、どんだけの鳶さんたちがいるんだか!?
そんなこんなで、いよいよ先頭の神輿が日本橋に到着!これ見ちゃうと「うわー、神輿担ぎたい!!」ってなりますよ。こんな場所で担いじゃったら、堪んないだろーなー、間違いなく。
粋な木遣が聞こえてくる、江戸・東京の中心で神輿を担ぐ。「山王祭」の伝統を絶やすことなく受け継いで行きたいもんですね。
現在、日本橋の上に通る首都高速の地下化事業が開始されました。ゴールは2040年。その時、ここ日本橋で、この光景にお目に掛かれることを、山王様にお祈りしますかね(^^)