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「ダメでもいいんだよ」は救いの言葉か悪魔の言葉か。
久しぶりの投稿になりました。
ここ最近は体調を崩していたりで2025年のスタートダッシュ計画に大きく後れをとってしまったのですが、ここから挽回していきます。
この1カ月、体調回復に努めていた分、インプットにかける時間が増えました。数冊読んだ本があるので、そこからも色々と書いていきたいところですが、印象に残ったインプットのうちの1つがタイトルにある言葉です。
ダメでもいい、は誰にとっての救いの言葉?
最近、ネットの風潮で
「ダメでもいい」
「やらなくてもいい」
「今のままでいい」
そんな言葉が溢れています。
これ自体は悪いことではないと思いますが、言葉が独り歩きして危険な考え方が生まれてしまっているように思います。
ダメでもいい、の本来の意味
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日本人は勤勉な民族である。
これについても私はちょっと懐疑的ではありますが、世界の平均水準からしたら勤勉な国民性があることは確かだと思います。
その背景は様々ですが、日本は社会のルールから外れた人を攻撃する
「村八分」的な文化があるので、強迫観念的に仕事を辞められない、あるいは責任感の強さから倒れるまで働き続けてしまうタイプの人が多いというのは感じています。
仕事のことを考えて鬱、適応障害、果ては自殺まで。
こうした日本全体にはびこる病に対する問題意識が表面化しているとも言えますよね。
「ダメでもいい」
「頑張らなくていい」
こうした言葉は本来、こうした人に対する救いの言葉なのだと思います。
やりすぎてしまう人へ、休息を促す言葉。
倒れてしまいそうな人へのねぎらいの言葉。
しかし、一方で最近はこの言葉が独り歩きし、都合の良い使われ方で広まってしまっているようにも感じています。
ダメでもいい、がこれからの人をダメにすることもある
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最近ネットや若年層の発信内容を見ていると、まだ何もしていない人に対しても
「ダメでもいい」
「頑張りすぎなくていい」
「ありのままでいい」
こうした言葉が使われていたり、あるいは自分自身に言い聞かせているのを見かけます。
私はこれには反対。人には休息が必要な時もありますが、まだ何もしていない人に対して無気力であることを促す、あるいは無気力であることを正当化する言葉では無かったハズです。
「ダメでもいい」を、頑張りすぎて潰れそうな人に囁くのは
いたわり、ねぎらい、思いやりからくる救いの言葉ですが、
「ダメでもいい」を、まだ何もしていない人に対して囁くのは
「一生底にいろ」を、気遣うふりをして唆す悪魔の言葉です。
繰り返す時代…ダメでもいいに流された世代のゆくえ
当たり前の話ですが、こういった言葉に流されて
本当に何もやってこなかった人
何も積み上げていない人
いずれ詰みます。先送りの人生でしかないからです。
「若さ」という唯一の価値が消えた時、その先にあるのは不安と社会への逆恨みだけです。
なぜこう言い切れるのか?
反面教師として身近な例があるじゃないですか。
氷河期世代を見よ
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反面教師とすべきは、今の「氷河期世代」の扱われ方です。
氷河期世代はそもそも、バブル崩壊後の経済停滞期の中で不遇の存在であり、社会全体が苦境だったという背景は確かにあります。
現在も、当時と同等以上の経済的・社会的な先行きの暗さはあるかもしれません。
(ただし、就職活動においては売り手市場で、正社員になるためのハードルが低いというところ点では今の方が有利だと思います)
そのような背景はあれど、社会全体として「持たざること」を許容する空気感があった世代。いまどういう扱いをされているでしょうか?
40代~50代無職。
「自己責任」を押し付けられ、助けたい姿をしていない弱者であり、散々に言われていたり、無敵の人と化して事件を起こしたりというのが話題になっています。
いまは就職氷河期ではありません。
しかし社会全体に蔓延る無気力感や、無気力を許す風潮に流されてはいけない。
その先にある「詰んだ未来」に進まないようにするためには、時に休息したり立ち止まってもいいけど、その後は立ち上がらなくちゃいけませんよ。
まだ立ち上がったことも無い人が、ずっと寝続けていてもいけませんよ。
さいごに…本当に大事な言葉
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私は
社会問題や周囲の空気に流されて自分で立ち上がらない人に幸運は訪れない
と考えています。
私は2010年卒で、リーマンショックの翌年に就職活動しました。
人口減少で売り手市場のはずだった就職活動が、1年間だけお通夜みたいな空気になった世代です。
多数の企業が倒産していて、大企業も軒並み採用を絞った不遇の年です。
生まれてこの方バブル景気を味わったことはありませんし、親ガチャで大当たりを引いたわけでもありません。
プライベートでも死にそうになった事があります。
キャリアの面でも失敗もしたし、人生の面でも失敗しています。
自分自身の失敗だけではなく、パワハラ上司に酷い仕打ちを受けたり、暴力行為の横行する会社に入ってしまったこともあります。
ただ、それを理由に寝たきりになるのではなく
立ち上がることはしてきたと思います。
大切にしていることは、自分の運命は自分の主体的な行いによって動かすのだという考え方。
「暗いと不平を言うよりも、あなたが進んで明かりをつけなさい」
私が我が運命の支配者
私が我が魂の指揮官
つぶれそうになったら休んでもいいです。
ただ、いつか立ち上がりましょう。
他人と過去は変えられませんが、自分と未来は変えられます。
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