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自分の普通を測りたい#3 それってコスパ良いんですか?って聞く人のセンスを疑う。

コスパってすごい言葉ですよね。コストパフォーマンス、つまり自分が行うコストに対してのリターンである「パフォーマンス」が良いかどうか。
 コストて、パフォーマンスて、おい。って感じですね。
 自分の人生におけるパフォーマンスという言葉が意味するものをきちんと自分なりに整理ができていないから、コスパが良いか悪いか、というのが一つの判断基準になってしまうんだと思います。


何故人々はコスパを追い求めるのか

 何故コスパを意識してしまうのか、ということに関しては個人的にぼんやりと思うことがあって、それはやはり他人と比べた際の効率的な生き方なんだと思います。
 周りの人が、例えば海外に旅行に行っただとか、有名なお店に行っただとか、良い会社に入社しただとか、良い仲間に囲まれている、だとか。
 我々は日常を生きる時点で、これらの非常にわかりやすい尺度のアピール合戦に巻き込まれていますよね。漠然とキラキラしている、とか有名になって羨ましいとか、結局は自分の人生の幸福度を決めるものが他人との比較になっているっていうことが一番の問題点なんだと思いますけど。
 なので、キラキラした世界に追いつくためには無駄な回り道をしていたらもったいない、追いつくことができない。だから何よりもコスパ、みたいなね。

「もったいない」という感覚をどう定義するか

 こういった考え方って、非常にもったいないと思います。
 自分の人生を彩る(と周りが評価してくれそうな行為やイベント)に参加すること以外はすべてパフォーマンスが悪い、つまり無駄と考えてしまうことって、なんだかもったいない気がしますよね。寂しいというか。

 当たり前ですけど、人間ってキラキラした経験だけを通じて成長をしていくわけでは無くて、24時間全ての行動や経験が我々の糧になっていますよね。
 一日中ベッドの上でスマホをいじって終わるときにそういうことを実感しやすいのかと思いますけど、それはそれとして、別にそういう怠惰な自分を認めること自体が大事なんじゃないかと思いますけどね。自分自身にはそういった欲に負ける一面がある、人をうらやましがるくせに何も行動を起こさない自分がいる、そういうことに気が付くためにはコスパを重視して効率よい人生を送ろうとすると出会えない自分なんじゃないかと思います。

コスパとは別でタイパって考え方もありますよね

 わかりやすいコストパフォーマンスで言えば、時間潰すのにカラオケとか遊園地とかじゃなくて、図書館みたいな無料なところに行くとか、なんか無印とかで良い化粧品を買うとか、そういうことがコスパが良いって言われたりするのかと思います。でも別にコスパが悪いことをすることでしか得られない、実感できないことはもちろんあるし、それを自ら否定する必要も特にないんではないかと思いますけどね。
 タイパに関してはもっとよく分かんない言葉ですね。タイムパフォーマンス。この言葉を使っている人が考えるパフォーマンスって何なのか本当に気になります。
 映画を2倍速で見ることでタイパが良い、とか言っているニュース見ましたけど、それはつまりなんのパフォーマンスが上がってるんでしょうね。
 そういうことを考えると恐らくここで言うパフォーマンスとは「映画を見た」という事実、流行についていけるための準備を整えた、という自分軸ではなく他人軸の一点思考なんだと思います。
 何のために映画製作者が約2時間の映画を撮っているんだって思いますよね。全てを提供されたもののまま鑑賞することが映画を理解することだというのに、それを全無視して2倍速って、おい。

普通とは?

 パフォーマンスという曖昧な言葉に頼るんじゃなくて、自分の軸をしっかり持てば、人生において効率が悪いことなんて何もないと思います。
 というか、なんだろう。もっと余白を楽しめるような人生を送るべきですよね。と思いますが、いかがでしょう?

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