ベントオーバーロウ【トレーニングフォーム解説】
この記事はこんな人におすすめです
・ベントオーバーロウがわからない
・やり方がみんな違って何が正しいのかわからない
・自分のフォームが本当に正しいのか疑問
・背中に上手く刺激が入らない
・腰が痛くなった
そんなベントオーバーロウにおける悩みをこの記事で解決できます。
なぜ刺激が入らないのか。なぜ痛くなってしまうのか。
それらの理由を全て事細かに解説させていただきます。
【はじめに】
腰が痛くなる。
フォームが分からない。
広背筋への刺激が弱い。
"ベントオーバーロウを上手く出来てます"という人はトレーニーの中でも
あまり多いとは言えないです。
これは、当然と言えば当然かもしれません。
個人的な意見としてベントオーバーロウは筋肥大において難易度だけで言うならばデッドリフトよりも高難易度の種目であるからです。
難しいからやらないのでは本当に勿体ない程、効果的で魅力的な種目です。
大胸筋で言うベンチプレス。大腿四頭筋で言うスクワット。
広背筋で言うならばベントオーバーロウになります。
難易度は高いですが、やり方さえ分かれば誰でも出来る種目であると考えています。
この記事ではベントオーバーロウの個人的な考察として様々な観点から解説させていただきます。読み終わった時にはベントオーバーロウの方法、
効果的な筋肉の使い方、利点について理解していただけるでしょう。
【前提条件の共有】
対象筋
ベントオーバーロウの対象筋は広背筋になります。
ベントオーバー(bent over)は前かがみの姿勢を意味し、ロウ(row)は引くを意味しています。つまり、前傾姿勢で引く動作になります。
ラットプル(Lat pull)のように種目名に広背筋(Lat)と入っていないため
上体の角度・手幅を変えて僧帽筋狙いや三角筋後部狙いと対象筋を切り替えた動作もベントオーバーと言えるのかもしれません。
ただ、今回は”広背筋狙い”の解説に絞らせていただきます。
広背筋について
広背筋は上半身の中でもかなり面積は広く、唯一、上腕骨から骨盤までつながる筋肉になります。
起始部は第7~第12胸椎棘突起の前方、全腰椎間板棘突起および仙骨の胸腰筋膜上、胸腰筋膜を通して腰椎棘突起、仙骨棘突起(T6~S5レベル)、
棘上靱帯、後腸骨稜、肋骨下部3〜4本、肩甲骨下角から始まり
停止部は、上腕骨の結節間溝の底(小結節稜)に停止します。(*1.*2)
個人的に広背筋は上部・中部・下部に分けられると考えています。
広背筋の筋線維は様々な方向に向いており胸郭上では上部の筋線維はほぼ水平に付着し、中部は下位胸椎から腰椎に付着し、下部の筋線維はより垂直に走行しています。
この上中下部の括りは、広背筋の最大伸張位が大きく3方向に分かれるため、分け方が3つであると考えています。
筋作用としまして、肩関節内転、内旋、伸展(*1)が主な作用ですが、
肩甲骨下制の補助(*1)、上肢固定時の骨盤の挙上(懸垂などの手が固定され身体が動く動き)(*3)、体幹側屈(*4)などの作用も有します。
ヒップヒンジについて
ヒップヒンジは股関節を基点とした、蝶番の動きになります。
股関節と言ってもメインの筋肉は大臀筋になります。
大臀筋は起始部では胸腰筋膜を介して広背筋や最長筋、多裂筋、
対側の大殿筋と筋連結しており、殿筋膜を介して中殿筋と筋連結しています。また停止部では大腿二頭筋、 小内転筋、大内転筋、外側広筋と筋連結し、且つ、腸脛靭帯を介して大腿筋膜張筋との筋連結とヒップヒンジの基点になっています。筋連結している部位では片方の筋が活動した際に、その筋に連なる筋肉にも活動が伝達するとされています。ヒップヒンジはこれらの連結を介して、お互いの筋肉を収縮・伸張し、固定・連動していく動きになります。連動という言葉は使い勝手のいい曖昧な言葉になりますので
個人的には”行いたい動きに対して適切な筋の収縮や伸張を行い動作を達成する”といった意味合いで使わせていただきます。
【ベントオーバーロウの流れ】
まずは、大まかなベントオーバーロウの流れを解説させていただきます。
大まかな流れでの解説、語彙の簡略化を行うと語弊が生じる可能性があります。なので、詳細については後述のトレーニングフォーム解説で行わせていただきます。
1.手幅
手幅は前腕がバーベルと垂直になるように握ります。
この時、前腕が斜めになり過ぎていると広背筋に刺激が入りにくくなる場合があります。
2.握り方
指の付け根の関節で握り混むようにします。
手幅を決めたら、小指側からバーベルを握っていくと指の付け根で握りやすくなります。
3.足幅
足幅は腰幅程で、足裏全体での接地を意識してください。
足は動作時の土台の部分になってきます。
なので、足指や踵が浮いたりすることがないようにしてください。
4.腹圧
①手幅・足幅を決め、バーベルを持ち立った状態で親指を外に回すようにします。
②首を少し前に出し、顎を引きます。
③そのあとに、口をすぼめる様に空気を吸い、飲み込み腹圧をかけます。
④この時に、お腹の中から外に向けて空気の圧を感じれるとベストです。
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