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国宝 鳥獣戯画と愛らしき日本の美術展 衝撃編

無事に1番の目的だった鳥獣戯画を見てひとまず私は満足した。私でも知っているレベルの有名な国宝を独り占めしてあんなにじっくり隅々見る機会なんてそうそう無いだろう。やっぱり、ちょっと無理してでも強行突破するに限る。満足。満足。でも、この会場にはきっとまだ私が知らないお宝がたくさんあるに違いない。

鳥獣戯画コーナーから進み作品を見ていく。そして、ほとんどの作品が福岡市美術館所蔵になっていることに気が付いた。
え…ここにこんなお宝があったんだ。全然知らなかった…すごい…見せてくれてありがとう…
福岡市博物館所蔵の作品も目立つ。博物館にもこんなものが…へぇ…全然知らなかった。美術館も博物館もすごいんだな…何も知らずに過ごしてた…
と思いながら見進めていくと、とんでもない作品を見つけた。

『放屁合戦絵巻』
400年以上前の作品で、福岡市博物館所蔵らしい。絵の内容はタイトルの通り。

すっぽんぽんでおならをしまくっている男達。おならで帽子を吹飛ばしているところ。と解説がある…
え…なにこの絵…
その後もおならをしまくってる男達と、勢いよく描かれた屁、屁、屁…
お腹を冷やすと強力なおならがでるという解説と、水を飲みまくる男達。みんな楽しそう。そして、見ているだけで臭ってきそうな屁、屁、屁、屁、屁!!!!!!!!!
大丈夫なのか、福岡市博物館…?

もし、子ども達と来ていたら…
ママ〜!!!!見て!!!!!!
オナラの絵があるよ!!!
オナラー!!!!おしり出てるー!!!!!!
きったなーーーい!!!!
オナラ🤣🤣🤣🤣🤣🤣
こっちの人はち✕ち✕出てるよ!!!!!
ママ!!見て!!!!!!ち✕ち✕!!!!
ママ!!ち✕ち✕見て!!!!!!おしり!!!!オナラ!!!!!!!
の大騒ぎ間違いなし…
良かった独りで来てて…

でも、私もすっかり屁巻の虜になってしまった。国宝 鳥獣戯画の感動が薄れるぐらいに屁巻を隅々鑑賞している。誰にも邪魔されることなく、独り占めでこの狂気と向き合っているのだ。良かった独りで来てて…

帰宅後、あまりの衝撃に検索したらあの絵巻には放屁合戦どころか、更に愕然とする勝負も描かれていることを知った。勝負の絵は「勝絵」といって、有名なものは鳥獣戯画の兎と蛙のお相撲など。
なるほど…それであの放屁合戦絵巻があったのか。美術館と博物館の狂気合戦ではなかったのだ。安心した。

鳥獣戯画を見に来て、あんなにもたくさんの尻と屁を見ることになるなんて想像もしていなかったけれど、記憶に残る良い作品だった。


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