「伝えたい」と「しゃべりたい」の違いを知るとコミュニケーションの幅が広がると思う
自分のこと、おしゃべりだと思いますか?
それとも、どちらかというと無口だと思いますか?
この記事の結論から言うと、
「おしゃべりな人」と「無口な人」の違いは「しゃべりたい」と「伝えたい」のどちらを優先しているか
なんじゃないかと私は思ったのです。
人が話をするときすべてがそうだとは言いませんが、おおよその傾向はどちらを優先するかなのではないでしょうか。
無口な人はしゃべるのが嫌いとは限らない
私はどちらかというと無口です。むやみやたらに誰かと一緒にいるよりも、一人で考え事している方が好きです。とはいえ、仕事で誰かとプロジェクトを遂行するとき、趣味のサッカーをするときにはその時々の仲間と一緒に過ごします。これは全く苦ではありません。
共通の話題(仕事やサッカー)に関して誰かに何かを伝えるために話をすることは楽しいです。そこには話すための題材があって、それを共有するべき対象がいて、という2つの事柄が重なることで「私の楽しい」が成り立つと気が付きました。
私は無口ですが、人と話をするのが嫌いなのではなくて無から有を生み出す「おしゃべり」という技術がないのです。
私が人と話をするときはニュースなりのお題に対して自分の意見や感想を述べるときです。これは自分の意見や感想を「伝える」という行為を軸にしゃべっています。
「伝える」が軸とは何なのか。例えばですが、私があるニュースを聞いたときに、話す相手が奥さんのときと仕事仲間のときでしゃべる内容が変わります。それは相手に伝えたい情報や視点がやや異なるからです。これが「伝える」を軸にしゃべるということです。
無口な人はしゃべるのが嫌いなのではなく、伝える以上の会話が得意ではなかったり、伝えたいことだけ発すれば十分と思っているのではないでしょうか。
一方で「しゃべる」が軸となっている場合は、相手に関わらず話す内容が同じになることです。これについて私なりの分析をしてみたのが次の章です。
先輩のおしゃべりを分析
すごくおしゃべりで面白くお話できる人っていますよね。とても憧れます。
おしゃべりな人って聞くと私はすぐにお笑い芸人が思い浮かびます。とくにお題もなしに最近あったおもしろエピソードを話す。これってすごいですよね。
お笑い芸人は面白い話をすることがお仕事に直結するので、普段から面白い出来事にアンテナはって過ごしている賜物だと私は思います。
私の職場におしゃべり上手な先輩がいます。先輩といるのはとても楽しいし、いい意味で気楽です。
先輩はとにかくしゃべれます。主な話題は家での出来事と歴史の話です。どちらについてもいつでも1時間程度の小話(?)ができます。私はうんうんと聞いていれば良いのです。
1時間の移動時間があっても先輩はずっとしゃべれます。「おしゃべりは立派な技能だ」と思った私は先輩のおしゃべりを少し分析してみました。
先輩は家族の話と歴史の話をします。「しゃべる」が軸となるのはどちらも同じですが、少し違いがあると思いました。
家族の話をするときはオチがあります。「仕事から帰ると息子が泣いていて、何があった?と息子に聞くとこうでこう…それで妻に聞くとこうでこうで…それで結局はこうだったんだよね」というよくある話の形です。ですが、先輩は他の人よりも圧倒的なボリュームがあります(悪くいえば長い)。
先輩はなんだか小説みたいに描写が細かいんです。先輩が思ったことを常に間に挟んで話します。こちらはとても想像がしやすい。想像しやすい、つまりわかりやすい話は案外面白い大オチがなくても、聞いていて面白く感じる気がします。
もう一つ歴史の話の場合はオチがありません。ただただとにかく知っている知識をぐんぐん話します。これは圧倒的な知識量で攻めてきます。
歴史って終わり(オチ)がないじゃないですか。ある武将について話し出したら、その武将に関わった武将の話にうつり、そして次の武将…。1人につき20分くらい話せるので1時間なんて余裕なんです。
千原ジュニアが言っていた(と記憶している)おしゃべりの技術の1つに、「相手が置いていかれない」と言っていました。
学校の授業でも同じことですが、「わからない」が1つでもあるともう聞いていてツライんですよね。おしゃべりには相手がわかるように細かい描写をすることが1つ言えるんです。
そしてもう1つあると良いのが圧倒的な知識量です。質問に対応できる知識量があると、相手が興味を持ったときに楽しい会話に発展すると思います。
まとめ
そんなこんなで「伝えたい」と「しゃべりたい」は違うものであると私が思った次第をつづりました。
私は自分のことを無口でコミュ障だと思っていたけれど、こうやって考えることで言葉を発するときの思考回路が違うだけだったんだと思えた。しゃべれる様になりたければ、身近にいるしゃべりが上手な人の話を分析してみてはどうだろうか。
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