⿻この曲記念日⿻1910.5.29
この日は、ロシアの作曲家ミリイ・バラキレフの亡くなった日です。
ミリイ・バラキレフ(1837-1910)
ソナティナ「スケッチ」ト長調 1楽章
バラキレフの名を知っている人が一般的にどれくらいいるのでしょうか…
この仕事をしていると、そこらへんの感覚が完全に分からなくなるので、「それ『言わずもがな』じゃないよ!説明せい!」ってことがあったらツッコミ入れてくださいね。
さて、ロシアの作曲家は心なしか「横のつながり」
が他の国の作曲家よりも強い印象がありまして。
というのも、
バラキレフを中心に、
ツェーザリ・キュイ、
モデスト・ムソルグスキー、
アレクサンドル・ボロディン、
ニコライ・リムスキー=コルサコフ
という同年代ロシア人の作曲家5人が集まった「ロシア5人組」という一団がいて、当時流行っていたアバンギャルドな音楽に対抗して、ロシアの民族的な音楽を守る活動をしていました。
同世代の有名な作曲家ピョートル・チャイコフスキーはこのグループの活動とは距離を置いていましたが、それぞれとの関わりは多くあったようです。
バラキレフといえばロシア5人組、というイメージになってしまっているところはあるのですが、
ピアニストとしては無視できない名曲があります。
最も難易度が高いピアノ曲…なんて紹介しているサイトも見かけるほどに技巧的な難曲、「東洋風幻想曲“イスラメイ”」です。
タイトル通りオリエンタルな世界が広がる作品で、使っているテーマ自体はごく単純な民謡のメロディ、だけどなんともワクワクするテーマパークみたいな曲です。
いつか(近いうちに)弾いてみたいなあ、なんて思ってます。
今回はこの曲を…というわけにはいかなかったので笑
こちらもバラキレフのピアノ曲、「ソナティナ“スケッチ”」をお届けします。
ソナティナ=ソナチネ
ソナチネというのは、「小さなソナタ」の意味。この曲も3楽章から成っています。
イスラメイとはまた異なる雰囲気ですが、単純だけれども流れるようなメロディと太く美しい和声の響きにロシアらしさ、バラキレフらしさが垣間見えます。
stand.fm、Podcastにてピアノ演奏を収録、配信しております。合わせてぜひご視聴ください。↓
ご覧いただきありがとうございました。
次の配信をお楽しみに!
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