
Twitterの代わりになるSNSが今後もでない理由
阿鼻叫喚の3日間。
皆さんどんどこ移住先を探してますね(元は "避難先" だった)
blue sky、truth social、Tumblr、Threads(スレッズ)、mixi(苦笑い)
私自身は長らくTwitter放置状態で、今年2月末からは見るのも完全にやめていたもので「なんか大変なんだね」とテンヤワンヤを眺めております。
Twitterから距離をおいていた理由
元はTwitter歴10年のツイ廃でしたが、2019年の秋に "酒クズ" を辞めて、アルコール類をすっぱり一滴も呑まなくなってから、段々と「Twitter文化=悪ノリテンション」が合わなくなっていったんです。
なによりも「知りたくもないジャンク情報が嫌でも目に入ってくるストレス」に耐えられなくなったのが大きな転換点でした。
Tweet deckを駆使したり、洗練させたリストだけ閲覧するようにしたり、なるべくゴミが目に入らないよう創意工夫してましたが・・・
それでも何かとTwitterを見てしまう癖は抜けず…イライラするし、集中力は続かないし、常に意識を奪われているこの状態はどうなんだ??という疑念が増えつづけ「いっそやめよう」と思いました。
当時、朝コーヒーを飲みながら「ツイッターアプリ消したよ」と夫に伝え「・・・・(5秒)ッフェ!?」と振り向かれたのを覚えています。
スマホ断ち実験
まず、スマホの電源を完全に切ってどれくらい過ごせるか という実験をしたのですが、結果 3週間以上たっても全然平気 だったんです。
「自分はスマホ/ツイッター依存症ではない」と自信をもちました。
完全リモートの生活だからできる実験ですね
ただ、スマホの電源を切ってると写真が撮れず、飼い猫のかわいいシャッターチャンスを逃す問題 が浮上していたので、スマホ自体を復活させたあともTwitterのアプリは消して、黙々と情報断食を続けました。
予想では、タイムラインが気になってソワソワしたり、トレンドに置いていかれる焦燥感でついついスマホを手に取ったりと「離脱症状に右往左往するんじゃないかな?」と思ったのですが、なんと全然平気!スコンと肩透かしをくらった気分でした。
Twitterで得ている興奮や謎の一体感よりも、ストレスの方が圧倒的に大きかったのが証明された瞬間でした。
1つマシな情報を見るために100個のゴミで目が傷つく。冷静に考えればワリにあってないことこの上なし。
一度完全にリセットすることで、正確な状況や関係性が浮き彫りになり
Twitterはいらないとはっきり自覚できました。
「PCでは見ていい」例外ルールも設けていましたが、実際は殆ど見ませんでした。最新フィードを全力で追いかけてなくても実生活において何も困らないし、広いPC画面でみてると「何度も同じ話題を繰り返しているな」「またその話しか」とウンザリするばかり だったのです。
「Twitterの代わりないよ」にもどります
すみません。余談が長くなって。
結論、Twitterの代わりとなるSNSは今後も出ない と思います。
単純な代替、引き継ぎ可能なプラットフォームはできない。
というのも、Twitterに求められる最も大きな役割は、単なるオモシロやライフハックではなく「ネガティブを公然と垂れ流せる公衆トイレ」だからです。
Twitter(日本版)は2008年にリリースされましたが、本格始動したのは2011年以降。スマートフォンの普及+3.11 で爆発的に広がりました。
2015年前後は「まとめサイト」や「バズ文化」が全盛期となり、インフルエンサーという肩書きも生まれました。単なる一般人でもカリスマとして持て囃され、社会的影響力をもつようになり、Twitterで名をあげ生計をたてるSNSドリームが数多く生まれました。
そうした流れの中で、2ch(にちゃん)的ネット悪ノリ文化 がTwitterに伝搬するのは時間の問題でした。
ブラックジョーク、皮肉、冷笑、嘲笑、揚げ足取り、的外れの批判、単なる誹謗中傷、レッテル貼り、デマ/フェイク、幼稚なリプライバトル、誤解、曲解、読み違い、偏見、差別意識、拡大解釈、ゾーニングを無視した表現の自由 etc
誰しもが心の中に隠し持っている「暗く粘ついた・偏屈で底意地の悪い部分」が「バズ」で正当化されるようになっていったんです。
ここでなら何を言っても許されるどころか歓迎される!恥部は率先してご開帳!どんどん垂れ流すべし!病んでるほどいいね!いいね!いいね!
そんな、倒錯的な熱狂が高まっていきました。
ユーザーが興奮すればするほどインプレッションは加速し、広告ビジネスは爆発的な伸びをみせる。運営陣は「より低俗な=脊髄反射しやすいツイート」がイヤでも目に入るよう表示フィードを操作。悪ノリはエスカレートする一方でした。
12年間かけて築きあげられたもの
そうしてTwitterは長年かけて「巨大スラム街」へと変貌し、その不衛生レベルは果てしなく肥大化していきました。
キレイな街並みでポイ捨てするのは勇気がいるけど、もとがクソヘドロなら心理抵抗はない。路上でストゼロをキメてバカ騒ぎしてる東横キッズはTwitter文化の可視化そのもの。
それを「自由」「解放感」「許され感」と錯覚して居心地のよさを感じてしまう のも、12年かけてじっくり醸成されてきた感覚です。
巨大スラム街はきのう今日ポッと生まれたものではないんです。
だから、まっさらな土地へ案内されて「さぁ、続きをどうぞ!」「さぁ、さぁ!」と言われても、大半の人はうつむいてモジモジするばかりでしょう。
気をふり絞って強引にウェイしたところで、ポツポツ反応じゃ白ける一方。だんだん恥ずかしくなってきます。本当はみんな気が小さいんです。
12年かけて築きあげてきた「数の力」「集団化」「群れの強気」「場の空気」が成り立たせていたスラムは一朝一夕で再現できるものじゃない。
だから単に新しいプラットフォームをリリースして、ユーザーが移動して、Twitter再開!!・・・とはいかないと、私は確信しています。
「工作員・サクラ・bot」などプロの寄生虫が、新しいプラットフォームにかんたんには引っ越せないのも、Twitter文化を再現できない要因の1つ。
イーロンマスクはTwitterを延命させる気がない
多くの人が、今回のイーロンの措置は「Twitterを収益化させるための間違った行い」だと認識してますが
イーロンの発言やRT内容をみれば「人々がTwitterから解放されることを望んでいる」「終わらせようとしてる」としか思えません。
それがどのような視座(長期計画)からくる発言なのか、プロレ/労働階級なワレワレには知りようもないですが
私自身、生活からTwitterを排除して良いことばっかりなので、Twitter終了でテンヤワンヤの方々には「これを機に生活習慣を見直す」「ネガティブは公共に投げ捨てず向き合う」「些細なことを共有できるリアルな友人・恋人・家族をつくる」ことを強く推奨します。
それができりゃ苦労はしない、それがないからツイッターが必要なんだという声が飛んできそうですが、もう逃げ場(ツイッター)は断たれたので観念してリアルを充実させましょう
SNSに費やしていた時間は読書や園芸、料理のクオリティアップ、自家製米粉パン作りなどにあてています
Blue skyはTwitterの代わりにならない
Blue skyは「分散型SNS」です。
話題のカテゴリーごとに惑星を作るようなイメージなんですね。
メインタイムラインは「宇宙ステーションのロビー」みたいなもので、仮の集合所に過ぎません。
今はTwitterから引っ越してきた人々が「とりあえず来ました」で集まってるけど、やがては各惑星に散っていきます。
招待コードさえ手に入れれば、元通りTwitterできると勘違いしてる人もいそうだけど、分散型SNSは構造的にスラムの代わりにはなりません。棲み分けの世界ですから。数の力・数の暴力が成り立たないんです。
本当にね・・・
終わったんですよ・・・
Twitterで己を成立させていたインフルエンサー達、プロモーション用の企業アカウント、そっち系のコンサル会社とかは急転直下で御愁傷様ですが、闇鍋祭りは終わりました。終わった会場でグズってても仕方ありません。
新しい時代を生きましょう。
おまけ
数日前こんなニュースをみまして。Twitter騒動のメタファーかなと思いました。
28歳のメスのチンパンジーである「バニラ(Vanilla)」は一生を研究所の中で過ごしてきたため、今まで空を見たことが一度もありませんでした。
バニラは「鳥籠のように吊るされた小さなケージ」に入れられていたといいます。当時、施設のひどい状況を目の当たりにした訪問者によれば「チンパンジーたちは次第に興奮し、人に対して怯えるようになっていた」そうです。
ところが2019年にワイルドライフ・ウェイステーションが閉鎖されたことで転機が訪れます。バニラは保護施設セーブ・ザ・チンプス(Save the Chimps)に引き取られることになったのです。
バニラは最初、屋外に出るのをためらっていましたが、グループのリーダーであるオスのドワイト(Dwight)に促されるように外へ一歩を踏み出しました。
バニラはドワイトと抱き合った後、ついに空を見上げます。
その後、バニラはドワイトに案内されながら、緑豊かな草原の美しさを噛みしめるようにゆっくりと歩き回りました。その中でバニラは何度も何度も青い空を見上げていたようです。
「バニラは現在、広々とした新しい世界を見渡す」のが習慣になっているとのことです。
今まで暗い天井ばかりを見てきたバニラにとって、初めて見る青い空には心が開放されるような思いがしたのでしょう。
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