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「問題、海のない国は?」を考える妻の表情は、古畑任三郎さんソックリだった

◆1

その日観ていたTVはクイズ番組でした。
「海のない国は?」という問題です。

「バチカン市国!」

と、僕は間髪入れずに答えました。

ゆかりちゃんに目を向けると、ゆかりちゃんは古畑任三郎のように、眉間に立て皺をよせて真剣に考え込んでいます。

「モンゴルしか浮かばない・・・」

と、ゆかりちゃんは言いました。 古畑任三郎の顔を崩しません。


◆2

確かに! モンゴルも海がない!

「ゆかりちゃん! すごい!」

僕は、素直に称賛しました。


ゆかりちゃんは、古畑任三郎の顔のまま、まだ真剣に考えています。
本人はいたって真剣に考えている。でも、顔が古畑任三郎。なのでメッチャおもしろい…。

笑っては失礼です。ガマンしました。

「モンゴルしか浮かばない・・・」

と、ゆかりちゃんは繰り返しました。


◆3

その真剣な古畑任三郎の顔で、

ゆかりちゃんは僕に、

「コマネチは?」

と、聞きました。


もちろん、僕は爆笑です。

「ゆかりちゃん、『コマネチ』は、国名ちゃうよ~」


◆4

「ん? あっ! コマネチは都市かぁ~っ!」

追加爆笑です。

コマネチは人名です。



おしまい

PS.コマネチ ↓


PSPS.ルーマニア
ゆかりちゃんは「ルーマニア」と言いたかったのでしょう。調べましたら、ルーマニアは内陸国ではありませんでした。


※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第586話です
※マガジン【ゆかりちゃんの『天然』のポートフォリオ】↓ に加えます




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奈星 丞持(なせ じょーじ)|文筆家
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