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第412話 昨日投稿する予定だった2人の会話を聴いたなら、僕に似た【嫌な奴】がしゃべっていた


今日は、ほぼ日記みたいな記事だ。

内容は、ゆかりちゃんへの謝罪だ。

「ゆかりちゃん、ごめんなさい」
「すべて、じょーじが悪~う、ございました」
(言い訳を加えない見事な姿勢)


◆ラジオを、毎日配信したい

僕たちのラジオ(stand.fm)を、毎日配信に変更しようと思った。
今は、5日中3回配信という、なんとも分かりにくいペースなのだ。

僕が、24時間勤務で、隔日勤務ゆえの弊害だ。

おかげで僕は、【愛するゆかりちゃんと一緒に過ごせない】という、愛しさと切なさと心弱さと淋しさと哀しさを、5日中3夜、味わっている。

もう、とっくに、涙は枯れ果てた。

でも、ゆかりちゃんは、
「5回に2回、じょーじのいない夜があるくらいが、むしろ、ちょうどイイ」

などと、健気な強がりを言う。

付き合って12年目。
一緒に暮らして7年目。

言葉に出さずとも、ゆかりちゃんの本心は、僕にちゃんと届いている。

ん。

なんか話がズレた。

話しを戻す・・・、
そんな、5日で3回という変則的な配信を改めよう、と、そう思ったのだ。

明日は収録できないという夜には、2回、収録すればイイじゃないか。
2回目の収録の投稿は、翌日会社で、僕が1人で行なえばイイのだ。

僕は会社で1人、愛しさと切なさと心弱さの夕食を食べ終えたなら、スマホでちゃちゃっと配信すればイイ。

こうすれば、毎日配信が可能になる。


◆僕たちのラジオのコンセプト

僕たちのラジオは、夕食後の会話をただ録音して、ノー編集で投稿している。(メッチャ簡単)

コンセプトは、『新聞の4コマ漫画のようなラジオ』だ。

箸休めのような、特に中身などはないが、「クスッ」っと笑っていただければ、と思って配信している。

「有益な情報をお届け!」とかではなく、ラジオ界のオアシスになりたい。ゆかりちゃんの、素の面白さをお届けしたい。

ゆかりちゃんとも、いつも、そんな風に話している。

チャンネル名は、『じょーじとゆかりのクオリティタイム』だ。


◆おとといの収録

おとといの、収録の1回目は、『ヴ、ウに濁点? エヴァ? ヴィトン?』というタイトルで、収録後、すぐに配信した。

その日、収録前に、ゆかりちゃんと口論のようになったので、ゆかりちゃんの冒頭のテンションは、でら低い。
※「でら」は「すごく」の意。名古屋圏では定番の表現。例:でら旨っ!

収録を終えて、ゆかりちゃんのご機嫌んがホンの少し回復し、
そのタイミングで、僕は、小玉くんからのlineに気づき、電話して3人で会話した。

小玉くんとは、あの、小玉洋一くんだ。


◆初ゲストか?

小玉くんが、「僕も、収録に入れませんか?」と言った。
もちろん、僕たちは大歓迎だ。

ただ、その場にいるのならことは単純なのだが、小玉くんがいるのは神奈川県だ。
ゆかりちゃんのiPhonemに電話してもらって~、
スピーカーで会話して~、
すぐ近くに、収録する僕のスマホを置く。

こうすれば収録できそうだ。

で、小玉くんは、なにか言いたいことがあるようで、それを聞くと、

「いや~、聴いてて~、ちょいちょい『じょーじさん、それ違いますよ~』って、思うんですよ~」

と言い出した。

これに、ゆかりちゃんがハナオコゼの速さで食らいついた。

「でしょでしょでしょ~」

僕が、「例えば?」と聞いたら、

「例えば駄菓子屋に、5円で買えるもの、いっぱいありましたよ、僕の時代でも~」
と、小玉くんは言った。

「ほらほらほらほら~」

ゆかりちゃんが、がぜん元気になった。

他にも、
「愛の不時着が、どんなドラマなのか、もう少し知りたい」とか、
もう、ゆかりちゃんの喜ぶツボを、順番に押してゆくではないか。

最後は、
「スピーカーでの会話ではなく、参加できる『機能』とかが、ないのでしょうか」ということとなり、

僕は、「調べてみるね~」と応えた。


◆2回目の収録

そして、翌日のために、僕とゆかりちゃんは、2回目の収録にのぞんだ。
小玉くんのおかげで、ゆかりちゃんの冒頭のテンションは復活した。

そして、ゆかりちゃんの選んだトークテーマは、「ストレス」だった。

いつも通りに、単なる会話を収録した。
いつも10分以内で終わらせようと思っているのだが、この収録は、過去最長の13分オーバーになった。

これを、翌日投稿すれば良いのだ。


◆昨日、19:15

いつものように、会社の事務デスクで夕食をすませ、いざ、ラジオの投稿となった。

下書き化している昨日の音源を消したりしないように、僕は、慎重に操作した。
いつものBGMを選択した。
次は、タイトルを書かなければならない。
その次は、内容の紹介文を書く。

で、投稿…なのだが、なんとタイトルを決められない。

昨日の会話が何だったのか、僕は、まったく思い出せなかった。
内容を思い出せないから、タイトルの書きようがないのだ。

そこで、投稿前の状態で、1度、聴いてみた。

すると、記憶がよみがえった。


◆昨日、19:25

僕は、愕然とした。

会話の中身がない。
考えたり、言葉を選んだりして、無言が多い。
同じことを繰り返し、何度も言っている。

こんな感じなのだ。

ゆかり :わたしのストレスは、あんたやで! じょーじが原因なんやで。
じょーじ:それは『原因論』だなぁ。
ゆかり :あ~での、こ~での
じょーじ:ど~での、ほ~での
ゆかり :わたしのストレスは、あんたやで! じょーじが原因なんやで。
じょーじ:それは『原因論』だなぁ。


あ~での、とか、ど~での、とかは、まったく中身はない。

そして、こんなのが、3回りぐらいするのだ。
「あ~」とか「う~」とか、「・・・・・」とか、無言を大量に含んでだ。

これを投稿して、良いのか?

僕は悩んだ。

さらに、僕が、論理的に正しいことを言ってもいないし、考えがキチンとまとまっていないし、

ゆかりちゃんが「ストレスだ!」と言っているのだから、「ごめん」と謝るべきだし、

議論において、【負けず嫌い】を発動し、屁理屈を言い出しているだけだし、

この音源のじょーじは、シンプルに【嫌な奴】だった。

たぶん、地球外生命体(極小)に、一時、脳を支配されコントロールされていたのだろう。


◆昨日、19:30

ゆかりちゃんからlineが来た。

「ラジオ、まだ~」

と書いてある。


僕は、すぐに、ゆかりちゃんへ電話した。
そして、この内容での投稿がためらわれる、と伝えた。

その日の投稿は保留にして、
「ゆかりちゃんにも投稿前に聞いてもらって、それから判断しよう」

ということになった。


◆クオリティタイムの説明文に…

クオリティタイムの説明文には、以下の内容も書いた。

夫婦の会話の『備忘録』でもあるので、例えばケンカになっちゃても、そのまんま配信する予定です。

ま、「そのまんま配信する」とは書いていない。

「そのまんま配信する予定です」だ。

予定は、予定だし・・・。

でも、自分で決めたルールだから、守った方がイイとも思うし。

なにより、地球外生命体に操られた僕のトークがひどかった。
これは、できれば世に晒したくない。


◆打率の話

マコなり社長が、おもしろい話をする人間になりたかったなら、

「打席数よりも、打率を意識しろ」と、数日前の動画で教えてくれた。

⋄がんがん打席に立ってスベリまくると、あなたは『面白くない人』と認知されてしまう
⋄だから、打席数ではなく打率を意識して、高確率で笑いをゲットしろ
⋄面白い話が浮かばないなら、普通の話をするか聞き役に回るかして、空振りを回避しろ 
引用:マコなり社長のYouTubeを観たじょーじの記憶


この理論を、ラジオ(stand.fm)に応用すると、「つまらないトーク」「ひどい話」などは、投稿しない方が良いとなる。


◆主観と客観

これは、ラジオに限ったことではなく、例えばこのnoteでもそうなのだが、
自分の評価と、不特定多数の評価(PVやスキ)は、イコールではない。

自分が「最高の出来だ」と思っても、ぜんぜん評価されないことなどは、もはや日常茶飯事だ。

で、
投稿を保留にしているラジオを、僕が聴いて最悪なクオリティだと判断しても、それは僕の主観でしかないのだ。

ここに、ゆかりちゃんの感想を加えたところで、『僕たちの主観』であることは変わらない。

さて、どうしたものか・・・。


◆謝罪

ゆかりちゃん、ごめん。

知的地球外生命体に、支配されていたようだ。

あのときの僕の理論は、ぜんぜん理論になっていなかった。
たぶん、知的地球外生命体の論理力と表現力が乏しかったのだろう。

とは言え、口を動かし発声したのは僕で、ゆかりちゃんを不快にさせたのは、結果的に、僕なのだ。

知的地球外生命体に屈したのも、僕だ。

前日、休み前だからと夜更かしして、そのせいで免疫隊の活動が弱まったのだろう。
つまり、僕のせいだ。

知的地球外生命体に、責任転嫁はできない。そんな言い訳はしない。

悪いのは僕だ。

どうか、ゆるしてほしい。

ごめん。

申し訳なかった。


◆〆

今日のラジオの投稿が、13分超えのモノならば、おとといの収録の音源だ。
僕が【地球外生命体に操られたときの発言】という、科学者必聴の、貴重な音源だ。

13分以上の長さでなければ、それは今日、新しく収録した音源だ。


どちらを投稿するのか。

その判断は、ゆかりちゃんに委ねる。

ゆかりちゃんには、「できれば、帰宅前に、このnoteを読んで」とlineしておこう。


僕は、もう2度と、知的地球外生命体に屈したりはしない。
脳を勝手に使わせてなるものか。

2度と、ゆかりちゃんを、僕の言葉で、傷つけたり不快な思いをさせたりはしない。

僕は、ゆかりちゃんが大好きなのだ。




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奈星 丞持(なせ じょーじ)|文筆家
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