第542話 【考え方】【8】自分の考え方こそが、最も簡単に変えられる
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今日の記事は、kindle出版する『いいかい、タケルくん』、
サブタイトル、
『ブサイクで21年間彼女ナシの僕が「彼女なんて簡単にできる!」と、そう言い切れる理由』の、初稿です。
ここに初稿を書き、推敲して、専用ブログサイトへ、
そして、対話形式に加筆修正してkindle出版します。
以下、【考え方】【8】自分の考え方こそが、最も簡単に変えられる です。
※54歳のタケル初老がタイムスリップして、高校1年生のタケルくんにアドバイスします
※高校1年生のタケルくんは、いわゆるこじらせ男子です
※タケル初老は、こじらせを完全に克服した【こじらせマスター】です
※固有名詞以外は実話です(記憶違いはご容赦願います)
◆器械体操部に入ったね
タケルくん、美術部ではなく器械体操部に入ったねぇ。
驚きましたか?
いや、知ってた。僕も同じ決断をしたからさ。
そ、そうですか…
まだ、変化は出ないのか
みたいだね。
ま、それにしても体操部は正解だ。僕は、そう思う。
世の中には『文化部』というのがあると知って驚き、そして感動したよね。
普通なら中学校にもあるんですよね
あるね~。
くっそ~
中学では、強制的に野球部だったからね。気持ちは良く分かるよ~。
ま、でもさ、もやしっ子の君が、運動部を選んだのは、ホント正解だよ。
1つ、反則のアドバイスをしておこう。
来年、男子器械体操部員は君だけになる。
3年生の2人が卒業して、2年生がいないのだから当然だろ。
仁くんは?
仁くんは、君に合わせているだけで、もの凄い迷惑を感じているさ。
そ、そうかぁ
やっぱり…
そりゃあ、そうさ。「美術部に行こう」って誘っておいて、途中でバク転に惹かれて体操部に入って、仁くんまで無理矢理に引きずり込んだだろ。
その自覚あるよね。
お互い、ヒドイことをしている…。
ちゃんと仁くんに謝って、「美術部でイイよ」って、そう言ってあげよう。
で、ですね
でね。
2年生になると、男子器械体操はタケルくん1人になる。僕の時空の層でのことだけどね。
体操部を廃部にするワケにはいかないとの思いから、1人、寂しく、ただ続ける1年間だ。
再来年は、1年生が入部して、結果的に廃部を逃れる良い選択にはなるけど…
けど?
3年生の僕は、1年生の最後にできた技がができなくなっている。
衰えているんだ。
その1年間で、何も進化しない。技も体力もだ。いや、逆に退化していた。
・・・。
選択と集中をすべきだった。
6種目全部は無理だ。
1人では器具のセッティングさえできない。
床とあん馬に絞るべきだった。今の僕の思考ならば、そう選択する。
あん馬は、バランスの種目だ。腕力の種目と勘違いするけど、それは違う。
選択と集中を極端に行って、種目別での予選通過を目指すべきだ。
何なら先輩には、なるべく早いうちに、その戦略を語った方が良いなぁ。
他の4種目は棄権でイイじゃないか。
はぁ。
残酷な現実を話そう。
君には6種目全てを、1年間でどうにかできる運動能力はない。
くっそー
神様は不平等だ!
おお!
うん、ちょうどイイ!
今日は、アドラー心理学の基本とも言える、『課題の分離』を解説しよう。
◆ニーバーの祈り、から考える
2013年に出版され、その後、大ベストセラーとなった
『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』
岸見一郎と古賀史健の共著
という名著があるんだ。
僕はこの本に、2020年の年末に出会った。
その中で『ニーバーの祈り』が紹介されていて、僕は恥ずかしながら、この素晴らしい言葉を、53歳にして初めて知ったんだよ…。
『神よ、
変えることのできるものを変えるだけの勇気を我らに与えたまえ。
変えることのできないものを受け入れる冷静さを与えたまえ。
そして、
その二つを見極める知恵を下さい』(ニーバーの祈り)
『ニーバーの祈り』は、アメリカの神学者ラインホルド・ニーバー(1892–1971年)が作者であるとされる、当初、無題だった祈りの言葉の通称。serenityの日本語の訳語から「平静の祈り」、「静穏の祈り」とも呼称される。
この祈りは、アルコール依存症克服のための組織「アルコホーリクス・アノニマス」や、薬物依存症や神経症の克服を支援するプログラム12ステップのプログラムによって採用され、広く知られるようになった。
引用:Wikipedia
ニーバーの祈りを分解するよ。
①変えることのできるものを変えるだけの勇気を我らに与えたまえ
いい?
変えることのできるものを、変える勇気だ…。
②変えることのできないものを受け入れる冷静さを与えたまえ
分かるよね。今度は逆で、
変えることのできないものを、受け入れる冷静さ…。
③その二つを見極める知恵を下さい
最後は、
その2つを見極める、知恵だね。
いいかい、タケルくん。
生まれながらに与えられた運動能力のポテンシャルは、神様に毒ついても、変わらない。
そして、変えることのできないものを受け入れる冷静さを与えてほしいと、ニーバーはそのように祈っている。
今、タケルくんは自分のことを、もの凄い運動音痴だと思っている。
でも、それは違う。
君はやがてバク転もバク宙もできるようになる。普通の男子が「おおっ!」と驚きの声を上げる高いバク宙ができる。
運動音痴なら、決してできるようにはならないよ。
かといって、運動神経が良いワケでもない。まあ、普通くらいだろう。
で、今言った「普通くらいだろう」という評価は、潜在能力だよ。
顕在能力は違う。
こと運動に対して、君と僕は人並み以下のトレーニングしかしてきていないし、野球部の練習も手を抜きまくったから、現在の顕在能力は、下の中か、良くて、下の上だね。
いいかい、タケルくん。
持って生まれた能力は、変えることはできない。
でもね、持って生まれた能力を、君は10%も出していないし、鍛えてもいない。
持って生まれた能力は、嘆いても文句を言っても変化は訪れないけれども、
出しきるのか、出しきらないのか。
鍛えるのか、鍛えないのか。
これらはタケルくん次第で、「変えることのできるもの」、だよね。
タケルくん。
君が選んで、君が決めることができる、君の問題なんだ。
◆課題の分離を行ない主体性を発揮せよ
アドラー心理学には『課題の分離』という、基本となる考え方があるんだ。
これは誰の課題だ?と考える。
その課題の、【結果を引き受ける者】、の課題だと、アドラーは言う。
例えば、お母ちゃんがさ、タケルくんに、「勉強しなさい」って言うじゃない。
で、勉強する、勉強しないの、この結果は誰が引き受けることになる?
僕…ですね
そうなんだよ。
つまり、勉強するしないは、タケルくんの課題だ。
さて、課題の分離だ。
アドラーは、自分の課題には、一切他者を介入させてはならない。断固として拒否しなさい、と説いている。
そして、他者の課題には、決して介入してはいけない、と説く。
タケルくんは、2年後良かれと思って、弟のボクシング部入部に反対する。
部活の選択の結果を引き受けるのは、弟の、勇次なのにだ。
こういう、余計なことは口出しちゃいけないのさ。
それがアドラーの教えなんだよ。
僕は、次のように整理して理解したよ。
①自分の課題に取り組まない人、イコール、もったいない人生を歩んでいる人。
そして、
②自分の課題に他者の介入を許し影響を受け、また他者の課題に口をはさむ人、イコール、精神的な意味で『子ども』な人。
逆に言うと、
③他者を変えることは出来ないし、そもそも変えようと思ってはいけない事とチャンと分かっていて、かつ実行している人、イコール、本当の意味での『大人』。
高校生のタケルくんには、まだ少し早いのかもしれないけれども、でも、この概念は、実は、小学生でも理解している子はちゃんと理解していて、そして実行していると思うんだ。
どうやら年齢ではないようなんだよ。
だから、努力を重ねて、ちゃんと『課題の分離』に取り組むとイイよ。
ちなみに、この『課題の分離』は、『7つの習慣』の著者の、スティーブン・R・コヴィ氏は、
影響の輪に集中しなさい
主体性を発揮しなさい
という、別な表現で解説している。
これは、切り口を変えて教えているのであって、言っていることの本質は『課題の分離』、そのものだよ。
『7つの習慣』も、将来ベストセラーになる。『嫌われる勇気』より、ずっと先にベストセラーになる本だ。
◆最も簡単に変えられるのは『自分の考え方』だ
さて、ニーバーの祈りに戻ろう。
変えられないものを変えようとしてもダメなのは、まあ、分かると思う。
では、変えられるものは何だろうか?
まず、変えられはしないし、変えようと思うことさえ間違っているのが、
他者 だ。
他者は変えられない。
え?
じゃあ、ミホちゃんが僕を好きになるようには変えられないの?
その通りだ。
ただ、タケルくんはタケルくんなら変えられる。
そして、その結果、ミホちゃんの心境が変わるかもしれない。
はたまた、変わらないかもしれない。
くっ…
それって…
そう、保証も確証もないよ。
必ず成果があるという確証でもないと、努力したくないかい?
未来を確証できる人って、タケルくん、いると思う?
プロ野球選手を目指して練習している高校球児は、その努力は必ず報われるのだろうか?
その、確証とやらが、あるのだろうか?
確証があるから、苦しい練習に取り組んでいるのだろうか?
いいかい、タケルくん。
自分だけ甘えてはいけない。
今の君は、ちょっとヒドイんだ。
他者の努力は見ないようにして、知ろうともしないで、
自分の不努力も、見ないようにして、自覚しないようにと務めている。
そんな、変な努力は止めよう。
努力している他者はいる。それを「才能」の言葉で片付けちゃダメだ。
ちゃんと、その努力に目と耳と心と思考を注ぐんだ。
才能ウンヌンを口にして良いのは、まずは、同じ努力をしてからだ。
さて、またまた話を戻そう。
他者は変えられない。
ということは、変えられるのは、自分だ。
ここまではいいかい?
くっ…
あ、ああ、イイっす…
ふふ、懐かしいなぁ、そのクソ生意気さ。
さて、では、自分の何を変えようか?
3日や1週間で、筋力が変わると思う?
いや、
それはない
身長は?
簡単には変わらないよね。
あ、身長は、今の僕を見て分かるだろう。171㎝まで伸びるから。チビではなくなるよ。
ほっ
さて、タケルくん。
田舎で暮らしているという環境も、
わが家が貧乏なことも、
姉弟も、親も、
ほとんど、何も変えることはできない。
自分の身体も、そう簡単には変わってはくれない。
それなりの努力をしたうえで、かつ、一定の期間が必要になる。
ということは?
考え方だよ。
考え方なんだ。
自分の考え方は、なんなら一瞬で変えられる。
そうかなぁ
考えも、なかなか変わらないような
うん。そういう考え方もあるね。
じゃあね、今、東京をイメージしてみて。東京タワーでもイイし、後楽園球場でもイイよ。
修学旅行で行った、後楽園球場をイメージした
一瞬でしょ。
…?
じゃあ、宇宙から見た地球をイメージして。
あ、
はぁ…
しました
またまた、一瞬だよね。
なんですか?
今、現実に後楽園球場まで行くとなったら、駅に行って、山田線に乗って、盛岡まで行って、新幹線に乗って、って、めっちゃ大変だよ。
ましてや、宇宙なんて行けやしない。
2021年でも、民間人はまだ行けてない。
剛力ちゃんと別れても、2021年には行けない。
?
まあ、いいや。
いいかい、タケルくん。思考は、もの凄く自由なんだよ!
◆厄介な真理がある
ただね、厄介な法則というか、真理があるんだ。
はあ
真理…
それはね、
人は思った通りになる
っていう真理だ。
思った通りになるんだから、さっきタケルくんが言ったように、
自分の考えって、結局は、なかなか変わらない
って思うなら、そう思う人の考えは変わらないんだよ。
思った通りになるんだもん。「変わらない」って思ったら変わらないさ。
これはね、ナポレオン・ヒルさんが1937年に『思考は現実化する』という本を出し世界的大ベストセラーになる。
でも、1982年だと、日本ではまだ出版されていないかもしれない。
え、思ったら現実化するの?
そうだよ。
ウソだ
そんなことはない、あり得ない
今すぐ証明して見せようか?
おお、
できるのなら、やってみせてよ
良し。校庭に行こう。
タケルくん、足、早くなりたいだろ?
あ、
う、うん
ここから走って。タイム計るから。
手抜きするなよ。
ーー 初老タケル、約50m、離れる --
いいかい!
よ~い、スタート!「カチ」
ーー タケルくん、走り切る --
「カチ」
9秒35だ。
さて、タケルくん、もう一度走ろう。
どう思ってもいいぞ。
「5秒台」でもイイし、「9秒切る」という控えめでもいい。
必ず思った通りになるから。
ったく
(ウソばっか言って…)
ーー タケルくん、約50m戻りスタート地点につく --
ーー タケルくん、「7秒台、7秒台」と念じる --
いいかい!
よ~い、スタート!「カチ」
ーー タケルくん、走り切る --
「カチ」
9秒44だ。さっきより少し遅いぞ~。
なんだよ~!
はあ、はあ、
やっぱウソじゃないか!
は?
だって僕は、7秒台って思ったぞ!
8秒切れていないじゃないか!
思った通りになるって言ったくせに!
思った通りになったじゃないか。
は~?
タケルくん、今、なって言ったか憶えていないの?
あ?
タケルくん、今、「やっぱウソじゃないか!」って言ったじゃない。
「やっぱ」って?
「7秒台」って念じたって、そんなんじゃ速く走れっこない、って、そう思っていたんだろ?
あっ
騙したような感じがあるかもしれないが、これが真実だ。
本心から、そう思えることじゃないと、潜在意識がジャマをするのさ。
最初の方で教えただろ。
僕たちをコントロールしているのは、顕在意識じゃないんだ。
潜在意識なんだよ。
タケルくん、まあいい。
この、『思った通りになる』という真理は深いから、後の【真理編】で、じっくり解説するよ。
今日は、僕たちが唯一、超簡単に変えられるのは、
自分の考え方、
自分の思考
だよ、ってことだ。
ここをシッカリと押さえてくれ。
まだ、例えそうと思えなかったとしても(そういう考え方もあるんだなぁ)くらいは、素直に思っておいてくれ。
じゃあ、また明日な。
=== ここまでを、コピペ&推敲しサイトに投稿します ===
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