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バク転ができたなら,「運動神経が良い」で、よろしいでしょうか?

僕は、自分のことを、『運動オンチ』と思い込んでいた。
大人になって、客観的に自分の運動能力を評価するなら、10段階で下から数えて3だと思う。ギリ4かもしれない。

中央値の「5」はない。

しかし僕は、バク転やバク宙ができた。高校時代、器械体操部に入ったからだ。

さて、バク転やバク宙ができる男子は、運動神経は普通より良いと言えそうな気もする。
僕は器用だった。
ただ、パワーが全くなかった。

要領が良いから、高いバク宙もできたが、脚力は全くない。
腕力もない。
身長171センチ、体重52キロ、というガリガリだったのだ。

足も遅かった。
ランニングフォームも変だったハズだ。
運動会の障害物競争では、1位を獲ったこともある。
しかし、徒競走は万年ビリだった。

頑張ってビリだと惨めすぎるから、全力で走った記憶がない。
速くなるために練習をしたこともない。
手を抜いた方が「まだオレ、本気出してないから」と言えるし思えるから。

僕は2月生まれで、小・中学生時代は、学年1番のチビだった。
だから、運動に関しては負けっぱなしで、負け癖が染みつき悔しいとさえ思わなくなっていたのだ。


問題はね。
高校の卒業アルバムを見て、僕を見つけた妻のゆかりちゃん。

ゆかりちゃんは、

「のび太君や~~~ん!!
 キャハハハ~~~~!!」


といって笑った。……笑いやがった。


今、僕は、僕のことを「運動神経が良い」などとは思っていない。
でも、今の僕は、「下には下がいる」と知っている。

例えば、アメトーーク!の「運動神経悪い芸人」の中に混じったなら、僕は1番マシなツマラナイ芸人になってしまうハズだ。
アメトーーク!の「運動神経悪い芸人」の中には、バク転できた奴なんていやしない。


そんなこんなで、ちょっとした問題がある。

どうやら、僕の走る姿は、運動神経の悪い人ならではのランニングフォームのようなのだ。

前に、リラックスした状態で、ゆっくり軽~く走ったなら、ゆかりちゃんと娘に大爆笑された。

「アヒル走りや~ん!」
「いや、カエル走りじゃない!」
「ギャハハハハ~~~!!!」


その後、僕は、毎日ジョギングして、お正月のマラソン大会に出場した。
初出場だったので、3㎞のジョギングの部にエントリーしたのだ。

18分で完走した。

1キロ6分。しかも7~8割のジョギングでだ。
来年は、10㎞の競技部門にエントリーすると心を決めている。

にもかかわらずだ。

職場のオバチャンに、
「じょーじさんって、マラソンやジョギングをするような人には見えない」と言われたのだ。

え? 何でそう思った? と僕は不思議だった。
考えた。

考えられるのは、僕の日頃の所作しょさから、運動神経の悪さを想像したのだろう。
僕の日頃の動きから、この人はジョギングなどとは無縁の人だろうと、無意識にそう思ったのだ。

僕の、どこで、そう思った?
僕の、どの動き?
具体的に教えて。
無理なら、どうか動画を撮って教えてくれない。

と、マジでお願いしたい。

僕は、悔しいのだ。
運動神経の良い人だとは、思われなくていい。
でも。
運動神経の悪い人だ(ろう)、とは思われたくないのだ。

カッコイイと思われなくて良いから、
カッコ悪いと思われることからは卒業したい。


僕は、ゆかりちゃんが大好きだ。






おしまい


※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第1499話です

PS. 僕のKindle本 ↓『いいかい、タケルくん』【考え方編】です。


読むと、恋人ができてしまう自分に変わります。
恋愛とは、若者だけのものではありません。

人生100年時代。
40代、50代、60代、70代でも、恋愛って必要です。(僕の主観です)
そばにいるパートナーは、誰にだって必要ですよ。(僕の感想です)

「考え方」ですから、若者だけでなく中年にも参考になります。
もちろん若い男性には、モロ、参考になります。

女性にも参考になります。
【男の思考】が詳しく書かれていますから。
「男性って、そんな考え方をするんだぁ」と、きっと参考になります。

ご一読いただけたら幸いです。


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