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脚本家北川悦吏子さんの名言と、妻の謎と僕の謎

再放送された昔のドラマ、『愛していると言ってくれ』を観ました。

『愛していると言ってくれ』:1995年のTBS系「金曜ドラマ」枠で放送された日本のテレビドラマ。主演は豊川悦司と常盤貴子。 

引用:Wikipedia

前提:豊川悦司さんが演じる主人公は、
   ろうあ者で耳が聞こえません
   ヒロインの常盤貴子さんは健常者です


◆ねぇどうして 僕は涙もろくなったんだろう

ドラマの、第1話のラストシーンです。

線路越しに、上りと下りのホームがある

線路越しに、豊川悦司さんと常盤貴子さんが手話で話す
うまく伝わらない

電車がホームに近づく

常盤貴子さんがダッシュする
階段を降り、地下通路を通って反対のホームへ向かった

階段を上がる
去ってしまう電車の最後尾が見えた

常盤貴子さんが崩れ落ち、しゃがみ込む
間に合わなかった… 彼は行ってしまった…

ん?

遠くに、豊川悦司さんが立っている

電車をやり過ごしてくれたのだ
常盤貴子さんがそれに気づく

僕は、号泣。
カッコイイ~~~! と号泣です。

豊川悦司さんが、号泣するほどにカッコイイのです!

ただ立っているだけでカッコイイって、なに?
反則やん。

注意)このとき妻のゆかりちゃんは、寝落ちしていました


◆ねぇどうして 君は爆笑したのだろう

ドラマは第2話になりました。
冒頭は、第1話のラストシーンです。

僕は、再度うるうるです。
このタイミングで、ゆかりちゃんが目覚め、そこからは一緒に観ました。

次の電車が来る
豊川悦司さんは「約束する」と伝えたいが、それが伝わらない

常盤貴子さんがメモを探す 
でも時間がない 
電車はすぐそこまで来ている

豊川悦司さんが、ひらめく

小指を出す
2人は、指切りげんまんをする

電車の車内にシーンが変わる
常盤貴子さん1人

電車のドアにもたれた常盤貴子さんは、自分の小指を見つめる
その小指を、愛おしそうに握りしめる


常盤貴子さんがキュンキュンしていると、女心にうとい僕にも分かりました。

(そうか! ならば…)

そう思った僕は、右手の小指をゆかりちゃんに差し出します。
指切りげんまんをしようと思ったのです。

「にゃははははは~~~!」

ゆかりちゃんは爆笑して、指切りげんまんには応じてくれませんでした。


◆ねぇどうして 脚本家ってすごいのだろう

ナレーションが入りました。
主人公の、『心の声』でした。

耳が聞こえない僕は、
その分、人より分かるようになってしまったことがある。

例えば、人の悪意。

…人の敵意。

…人の、「同情」という名の優越感。

…人の嘘。

そんなモノばかり敏感に分かるようになってしまったのは、
…弱い人間になった証拠なのかも知れない。

名言ですよね。


◆〆

ゆかりちゃんが僕に、

「このドラマ、前に一緒に観たよね~」

と言いました。


僕は、常盤貴子さんが出演したドラマを観たのは、この時が初めてでした。
ゆかりちゃんは、いったい誰と勘違いしたのでしょうか?


僕は、ゆかりちゃんが大好きです。






おしまい


※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第1392話です
※この記事は、過去記事の書き直しです

PS.DREAMS COME TRUE「LOVE LOVE LOVE」


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奈星 丞持(なせ じょーじ)|文筆家
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