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将来,何かを書くとき役に立つかもしれないし,捨てたペンの代わりに,ちょっと書き残しておこうか…

ケンカしないと誓ったのに……。
怒らないと誓ったのに……。

心理学者アドラーの言葉が、僕の胸に刺さります。

「愛することは難しい」

アドラーさん。本当ですね。愛とは、愛のタスクとは、……難関ですね。

◆昨夜の夫婦げんか

stand.fmを収録する直前でした。

トークきっかけをメモに書きます。

「え? また~? なんで~?」

と、僕は思わず口にしました。


・ペンの不思議

書きの悪いペンを選択しないように、書き味の良いペンは、あえてペンのお尻が見えるようにペン立てに入れています。
でも、僕は書き味の悪いペンを手に取ったのです。

もう1度ペン差しを見ると、もう1本のペンもお尻を上にしています。

謎です。
なぜ?
不思議なのです。

何度も、このミステイクをするので、僕はあえて逆さに入れます。
もし、その行為を忘れたとしたなら、キャップが上のペンが2本になるのです。
しかし、現実は、ペンは2本ともお尻が上だったのです。

例えば、あるハズのモノがない。
「え? なんで?」って、不思議ゆえに、そんな言葉が思わず出たりしませんか?

例えば、あるハズのないモノがある。
リビングの床に、石ころがあったりとか。
「え? なんで?」って、つい、口に出たりしますよね?


・ひとのせいにするのは良くないよ

ゆかりちゃんが、
「ひとのせいにするのは良くないよ」と言いました。

この一言がキッカケとなり、夫婦ゲンカが勃発したのです。


・数回目でした

僕は、不思議で、驚いて、つい、その思いが口に出ただけです。
ゆかりちゃんや娘を疑い、責めるための発言ではありません。

このことは、昨夜が初めてではなく、3度目か4度目でした。

その都度、僕は説明しました。

「僕は責めてなんかいないよ」と。

僕の、「僕は責めてなんかいないよ」という説明に対し、初めて聞いたというリアクションをゆかりちゃんはしたのです。

ゆかりちゃんは、僕の説明を聞いていなかったのでしょう。
もしくは、言い訳やウソと思ったのか、信じていなかったのでしょう。

どうやら「ウソだ」と決めつけているようです。

「そう言われたなら、責められたって思うに決まっている」と言います。

だから、これまでも2度か3度、「そんなことない」と説明したじゃないか、と僕は悲しくなります。
これまでも信じていなかったんだ。
僕の説明を、ちゃんと聞いてはくれていなかったんだ。

その証拠を突き付けられた、ということなのです。


・ゆかりちゃん側の思考(想像)

ゆかりちゃんは、

「そんな言い方はしないで。まるで責められているように感じちゃうから」

という意見だったのかもしれません。

これは、後で考えて、そう想像したのです。
ケンカの最中には、そのように想像できませんでした。

「そんな言い方はしないで。まるで責められているように感じちゃうから」
と言ってくれれば、
①じょーじが責めていないのは知っている
②でも、その言い方だと、まるで責められたように感じてしまう
③心や思いは誤解なしで受け取っているよ
④でも、だからこそ、そんな言い方はしないでほしいの
というニュアンスを感じ取れます。


・でも、口に出た言葉は

対して、
「ひとのせいにするのは良くないよ」
と言われると、
①何、私のせいにしてんの?
②感じ悪っ
③じゃあ、目には目をだ
④アンタが間違って入れたんだろうが
としか感じ取れません。

ゆかりちゃんの口から出たセリフはこっちです。


・大事なので繰り返します

で、
昨夜僕は、このセリフ、「ひとのせいにするのは良くないよ」に腹を立てたのは、10%くらいだけです。

90%は、過去に何度も説明したじゃないか、です。
それを聞いてなかったの?
忘れたの?
僕の話をチャント聞いている?
そもそも、聞く気ある?
きっと、ないよね?
それって、夫婦?
まるで敵対者じゃない?
たぶん4度目だよ
少なくても3度目だよ

こっちです。


・途中での脱線(100%ない)

ケンカですから、途中で、メインの議題から脱線します。

「私は、そのペンを触っていないから、逆さにしようがない。この件は100%、私は正しい。だって触っていないんだから」

ゆかりちゃんが、このように言いました。

ケンカのメインではありません。
でも、僕も腹が立っていますし、メインではないと分かっていながら反論してしまいました。

「100%って、ないでしょ。自分が100%ないなら、じょーじが100%間違ったという意見になるじゃないか。世の中に中々100%ってないんだぞ」

こんなことを言いました。
これは、話を難しくしただけです。

ただ、昨夜は言いませんでしたが、ここでは書かせてください。

そのペンケース内の、他のペンは、ゆかりちゃんも娘も触ります。
その、例のペンは「触らないように」と意識しているそうです。

例えば、太いマッキーを抜き出そうとします。
意識は太いマッキーです。
目線を切って取りだしたため、2本持ち上がった細い方は要らないペンだから、よく確かめもせずにペンケースに戻す。この行為は、無意識に行われていた。

ということも、0%ではないはずです。
少なくても0.1%くらいはあるでしょう。

では、娘です。
「私は何も触っていないよ」と言います。聞けば、きっとそう言うでしょう。

しかし、何かを書きたくて、無意識にペンを取り、書き、戻すということが0%ではないと思います。

ペンケースの隣には、ペン以外を入れるケースもあります。
ペン意外とは、ハサミや定規、カッターナイフやホチキスなどが入っています。

「ここは、そのように分けるからね」と何度も言っています。

お目当てのペンを探すときに、2つのケースを探索するのは効率が悪い。
探す場所は1つがイイ。
数十秒のことでも、なくせるロスは無くしたいのです。

しかし、
ペン専用にハサミが入っていたり、ペン以外の方にペンが入っていたりします。今も見てきたら、ペン以外の方に、ボールペンが2本入っていました。

一緒に暮らし始めて、ペンの置き場が5~6か所もあって、僕は驚きました。
改善を試みて、白い目で見られました。
だから、なるべく細かいことは指摘しないように、僕は努力しました。

違っていたなら、黙って、僕が直す。
これを何十回、いや、百何十回と行なってきています。

何度言っても、ペン専用にペン以外を入れるお2人。
何度言っても、ペン以外専用にペンを入れるお2人。

それを黙って直し続けるじょーじ。

どっちが、こと、そのペンケースについて、説得力を有していると思いますか?

これは、昨夜は言いませんでした。
脱線が大きくなるからです。

でも、ゆかりちゃんは、
そんな僕を、
「100%間違っている。私たちは触っていないから間違いようがない。100%。これは100%」
と言ったのです。

僕が、「僕も100%は正しくないし、誰だって100%正しくはない」と言っても、

「いや、この件は100%。触ってないから」

と、めっちゃガンコでした。

脱線だから、少し話してしまいましたが、基本、聞き流したのです。
本当は、ここだって気に入りません。
感情としてはね。

でも、せいぜい3%くらいです。


・大事なので、もう1度繰り返します

僕の、「え? また~? なんで~?」という言葉に、責めるニュアンスがあったかもしれません。

過去が過去ですから。
でも、3%以下です。

なぜなら、さんざん説明しても共感してもらえず、白い目で見られウザがられてきたから。

また、何でだろう?という不思議ゆえの「なんで?」が97%以上です。

ここに、ゆかりちゃんが、「ひとのせいにするのは良くないよ」と言ったのが気に入らなかったのは、僕の悲しみ100%の中で、たったの10%です。

悲しみの90%は、

僕の説明に興味を持ってもらえない
ちゃんと聞いてはもらえない

こっちなのです。
何度説明しても伝わらない、という、そのことが悲しいのです。

説明しても信じてもらえない……。

これは、かなり悲しいです。


・解決案

昨夜、解決案を考えました。

僕が、心の声を漏らすとき、気をつけます。

このセリフだと、勘違いされるかも と、注意します。


◆これまでの傾向

これまでも、こういう記事を書いたことがあります。
数回、あります。

僕は、「僕以外は変えられない」という原理原則に従って、解決案を探します。
つまり、変えるのは僕です。


僕の心の中では、ゆかりちゃんがこういう記事を読んで、

「私も、私のこういうところを変えよう」

と、そう思ってくれたらなぁという、願いのような気持ちがホンの少しあります。あくまでも願いで、しかも、たったの1%くらいだけ。


でも、ゆかりちゃんは決まって、こう言いました。

「そうやで。やっと分かったみたいやね」


大丈夫です。
僕は、そんなゆかりちゃんを、変えようとは思っていません。大丈夫です。


◆蛇足

僕は、5人姉弟の7人家族で育ちました。

実家は貧しかった。
例えば姉は、国立大学に現役合格したにもかかわらず、看護の専門学校に進学したのです。奨学金も検討した上でです。
その理由は、看護学校なら、学費免除(卒業後のお礼奉公が条件)だけではなく、実習に対する手当も出るから。
要は、実家からの仕送りゼロでも、やりくり可能だからです。

そんな貧しい家庭で育ったので、僕は、モノを粗末に扱えません。
食べ物も残したくない。
残すのなら僕が食べる。もったいないから。
廃棄されるのが忍びないから。
カロリー摂りすぎと分かっていても、つい、頑張って食べました。

ごはん粒を、1粒でも残したなら「目がつぶれるよ」と注意されて育ちました。1粒も残さないのが普通(or美しい)、という、固定観念があるのです。

最近やっと、外食に行ったときに、「残してもイイとしよう」と考え、実行できるようになりました。
でも、できるだけ前もって「ごはん少な目で」と言うように気をつけます。

だから、
書き味が悪くなったサインペンも、捨てられなかった。

昨夜、捨てましたが。
この、書き味の悪いペンさえなければ、言い争いはなかったから。

いやいや。
そのペンにしたなら、ヒドイ話です。
まだ、何かを書くというお役立ちが可能なのに、夫婦ゲンカの原因に吊るし上げられて……。

濡れ衣です。

心が、少し痛いです。


◆〆

ケンカして、ゆかりちゃんは入浴後、僕の部屋に来て言いました。

「さっきは言いすぎたと思う。ごめん」


僕は、少しホッとしました。

でも、嬉しくはありません。

僕が、何に対して悲しいのか、
ゆかりちゃんは正確には理解していないし、理解しようとも思ってはいない
と感じるからです。

「一晩寝て、そして仲直りしよう」と言うのが精一杯でした。

そして、
僕は一晩寝れば、たいていの感情がリセットされます。

朝、起きなくてイイ時間に起きました。
ゆかりちゃんが出勤で出かけてしまうから、その前に起きて、会話した方がイイ。

「おはよう」

と、お互いに挨拶しました。


ただ、
狭いキッチンですれ違う時に、ゆかりちゃんのオシリを撫でて、
ゆかりちゃんが、致し方ないという声音こわねで、

「はいはい、ありがとー、って、これでエエか?」

と言うという、お決まりの儀式には着手できませんでした。本気で嫌がられたなら、本気で凹みますから。
そして、今朝のタイミングでは、本気で嫌がられる可能性が1万分の1くらい、つまり、0.01%くらいある気がしたのです。


大丈夫です。
僕は、ゆかりちゃんが大好きです。これは100%です。






チャオ!


※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第1038話です


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奈星 丞持(なせ じょーじ)|文筆家
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