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夫が妻に「最も求めること」って、もしかすると"大らかさ"かもしれない

◆1

ゆかりちゃんが、歌っています。

「レディゴ~~~♪ レディゴ~~~~♪」
「フフン♪フフンフン~~~♪・・・」

洗濯物を干しながら、とても楽しそうです。


◆2

また歌い出しました。今度は日本語です。

「ありの~♪ ままの~♪」
「姿~フフンフフン~~♪・・・」

どうやら、歌詞が続かないみたいです。

でも、ゆかりちゃんは、それをまったく気にすることなくメッチャ楽しそうです。

のどかな休日です。


◆3

夜、眠りにつく直前です。

となりのゆかりちゃんが歌いだしました。

「いつも♪ いっしょに~♪ い~たかぁった~~~♪」
「フフフフン~♪・・・」

ゆかりちゃんがカラオケで良く歌う、プリンセスプリンセスさんの『M』です。

ゆかりちゃんは僕に背を向けて、iPhoneで動画を観ています。
でも、歌詞を調べようとはしません。


◆4

僕は、聞いてみることにしました。

「ゆかりちゃん、歌詞見ないで歌える曲って・・・ある?」


◆5

ゆかりちゃんは、

「ん?」

と1秒だけ考えて、

「あっ!」
「ニャハハハハハハ~~~!」

と笑いました。

とても大らかです。
やはり、ゆかりちゃんにも歌詞が思い出せないという自覚があるようです。


◆6

「1番だけでイイんだけど、ある?」
「ないんじゃない?」

「そんなことないよ~! 歌えるよ~!」


◆7

「例えば?」

「そうだねぇ~、じゃあ~あ…」
「ひこうき雲!」

松任谷由実さんの『ひこうき雲』は、ゆかりちゃんのカラオケでの十八番おはこです。


◆8

「いくよ~!」
「んんん~♪ 坂道が~♪」

「え~~~っ⁉ いきなり~~~⁈」



おしまい

PS.
参考までに、ぜひ、ご鑑賞を!
松任谷由実さんの、えも言われぬ"味わい"がたまりません!


※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第574話です
※マガジン【ゆかりちゃんの『天然』のポートフォリオ】に加えます



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