『コードギアス 反逆のルルーシュ』感想
アニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」を見た。 所謂分割4クールのはずだが、後半2クールのR2とは別タイトルとなっているので「反逆のルルーシュ」単体での感想。
反逆のルルーシュのここが良い
・キャラデザCLAMPとそれを魅力的に見せれている作画。お気に入りは第1OPラストの仮面を外してこちらを睨みつけるシーン。
・魅力的なメカと高クオリティの作画。補助輪による地走を可能にする「ランドスピナー」とワイヤーアンカー「スラッシュハーケン」によるスピードと立体起動の両立は本作のメカの明確な魅力。
・「ギアス」という特別な力とそれをどう使っていくのか期待が膨らむ。
・魅力的なキャラと人間関係。互いに真逆の性格変遷と二面性を持つルルーシュとスザクが誰と関わりどう戦っていくのか楽しんで見れる。
・良質なOP映像(1期)と、近年は見られなくなった進行度に合わせた映像の変更。
・主人公が指揮官であるため従来と違った視点での戦闘シーンを楽しめる
・学園&日常パートとシリアスパートのバランスが良く、妹ナナリーの周辺の優しさ=ルルーシュが守りたい物がしっかりと感じられる。
・ルルーシュが敵との人間関係すら切り捨てきれない甘さが際立つが、逆に本来の優しい人物像がしっかりと感じ取れる。だからこそルルーシュとして接したユフィとの結末は心に来る。
・劇伴が中川幸太郎(『ガン×ソード』『仮面ライダーW』など)。「ダダダダダ」と駆け抜けるイメージの特徴的な伴奏で戦闘パートを盛り上げてくれる。次回予告曲の「Previous Notice」は必聴。
反逆のルルーシュのここが悪い
・アクションシーンの殆どがカメラ映りのいい「魅せ絵」を意識してばかりで、臨場感と迫力のあるものが無い。良質な作画だけに勿体無い。
・物語の謎の中心となるC.C.の過去として挟み込まれる映像がほぼ同じ。作中で「同じ?」と明言する場面もあったが、伏線として使うならもっと違う映像が欲しい。
・マオ編があまりにも要らない。数話前から唐突な顔出しを数話挟んで満を持しての登場だったが、実際には本筋には何の関係もないキャラで登場話3話全てでロボパートが一切無かったため当時も不評だったのは想像に難くない。マオ編単体で見ると出来栄えのいいアニメなのが逆に腹立たしい。
・ルルーシュが前線に出て撃墜されすぎ。敵将コーネリアに直接ギアスをかけるのが目的なため必要ではあるが、あまりにリスクが大きいし、被撃墜経験がある以上何か対策を講じて欲しい。ちなみに作中の対策は「雑に高性能新型機を奪取させて撃墜されにくくする」だった。は????
・単独作品として終わってない。事実上R2と合わせて分割4クールなため仕方ない…とは言えないくらい本当に何も終わってない。最後のシーン自体には文句は無いんだけど、せめてそれ以外の風呂敷を1作品として最低限やったと言えるだけは畳んで欲しかった。(ちなみに当時は製作遅れのため最終2話は放送されなかったらしい)
総評
「まるまる1作使った伏線ばら撒き」。視聴者の期待をさんざん煽った挙句投げっぱなしでR2をよろしくと抜かしているためとてもじゃないが評価できない。
まーじで何も終わってない。今作のラストバトルすら終わってない。続編としてR2を別タイトルに出来るほど1作品として仕上がってない。最後まで同一タイトルで作れば良かったのに。
ちなみに「R2」に意味があった場合この評価はひっくり返ります。(ひっくり返りませんでした。R2って何????)