ロサンゼルスに差別は無い?
南部です。
「ロサンゼルスはいいねえ、差別もないだろうし!」
以前こんなことを言われたことがある。
本日は、「ロサンゼルスには差別がないのか?」という話。
結論からいうと、めちゃくちゃあります。しかし、アジア人に対しては少ないというか、田舎に比べたら少ない、というか、堂々と変なことは言えないよねみたいな風潮があります。
アメリカの田舎の人は、れっきとしたヘイトの心を持っている人も多いけど、日本のご老人が悪気なく”ガイジン”って言葉をいまだに使ってたりするような、悪気のないノリの人も多い気がします。
まあでもアジア人ヘイトもじゅうぶんにあります。ロサンゼルスのジムで差別を受けていたあまり英語が流暢ではない日本人の女の子を庇おうと、当時付き合っていた彼がレイシストの夫婦に突っ掛かり大喧嘩になったことがあります。
私は日本語でその子をなだめました。
ある夜ロサンゼルスで、ギャングの友人らとドーナツを買いに行こうということになった。
車に乗ろうとすると、マイは助手席に乗ってくれと言われた。「いいけど…なんで?(唯一のアジア人として舐められたくないのでいちいち突っかかるよ!めんどくさいね!)」と聞くと、助手席に白人かアジア人が乗っていると、警察に止められる可能性が下がるというのだ。
いや、警察にとめられて困ることあるんかと思いながら助手席に乗り込み、ドーナツを購入し、大きなドーナツの箱を抱えて皆と帰宅していた。
そこで、警察にとめられた。
いやとめられるんかーい(^◇^)
まあ無理もない。友人の車は廃車のパーツをつぎはぎに使いまくった、ドアとボディ全部色違うみたいな、ちょっと器用な人の工作みたいな(言い過ぎ)見た目だったので無理もない。ブレーキもアイョーンという音が鳴る。それは嘘です。
警察は運転した友人のUターンが違法だったと言う。いやいや誰も走ってない深夜2時の静かな住宅街ですよと。
私はドーナツの箱を抱えて、お巡りさんをじっと見つめていた。
すると私に向かって、「友達は賢く選ぶんだぞ」と言い放ち、警察は私たちをいかせてくれた。
私の友達になんちゅうことをいうんだ!警察だろう!とひとり怒っていた私に、みんなは口々に感謝の念を述べた。
私がいなかったら全員車から引きずりおろされ地面に押し付けられ、服をめくられギャングのタトゥーが入っていないかチェックされるところだったというのだ。
みんな口々に、「ブタ」「差別主義のブタ」「ブタ」「金稼ぎのブタ」「暇人のブタ」「ブタ」「アソコの小さいブタ」と、とりあえずいろいろな罵詈雑言に「ブタ」をつけていた。
私は、アジア人なだけ。
助手席でドーナツを持っていただけ。
それだけで彼らの運命がこんなにも違う。
考えさせられた。
思い出した。友人が敵のギャングに車を大破させられた時、警察に言えばいいじゃないかというと、警察はヒスパニック系の若者のいざこざに手は貸してくれないと。銃撃があっても、人が死んで騒ぎが静まるまで来てくれないと。
一般的にアメリカでは、黒人やヒスパニック系の人間を手にかけるよりも、白人やアジア人に手を出す方が罪が重いというのだ。もちろんそんな法律は存在しないが、裁判で明らかに罪の重さが変わってくるのだそうだ。
現実に事件直後の警察の対応をみると、犯人の人種によって警察の対応に差がある。
アメリカは差別とかないし!日本は遅れてるし!とかいう連中がたまにおりますが、はっきり言います。アメリカは差別と偏見の国ですよ。
人種や文化を理由に苦しんでいる人が大勢いる中で、アメリカに変なファンタジーを抱くのはアメリカ人への冒涜です。
ここで絶対役に立たない英語講座
one time (ワンタイム)
12 (トウェルブ)
popo(ポポ)
これら全て警察という意味の英語ですが、絶対使わない方がいいです。
もう寝な
終焉