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家出の思い出
南部です。
私は興味を持ったこと、心が少しでも動いたことは、とりあえず一度だけやってみようの精神で生きている。
仮に自分に合わなかったり心がときめかなければ金輪際やらなければいいのだ。
だからいきなり経験もないのにハリウッドで俳優になっちゃうし、
18歳で一人でバックパッカーやるし、
ヨーロッパでヒッチハイクもやったし、
ボートレースも大好き。
そんな私は2歳か3歳の頃、家出というものに憧れを抱き、実践したくて仕方がなくなった。
でも家出というものには理由がつきもので、それは親子の将来へのビジョンの違いや、親子関係のもつれ、金銭問題など様々であるが、
まあ3歳そこらの私に親と喧嘩して家を飛び出し盗んだバイクで走り出す理由は微塵もないので、私は一生懸命に考えた。
どうしても家出がしたかった。
でもわざと問題を起こし親に怒られるのは怖いので、母に「家出をしたい」と打ち明けてみることにしたのだ。
既出の記事でも記した通り、私は幼稚園時代はアメンボをずーっと眺めていたり、微エロ描写を含む漫画を描き、友達を年上と勘違いし「今日もお兄さんお姉さんが遊んでくれた」と親に問題発言をぶっぱなすガキであった。
他にもおばあちゃんを笑わせようと塩を大さじいっぱい口に突っ込み死にかけたりする子供であった。
母はそんな娘のヤバさにすでに若干気付いていたようで、はいはいと承諾してくれた。
そうと決まれば荷造りだ。私は家を出るのだ。
小さなバックパックにぬいぐるみのファミちゃん(今でもずっと一緒にいるよん)と、ふりかけと、ヒカリアン(同世代いるー?www)のvhsを詰め、
置いていかれる側の母に置き手紙を書いてもらうという暴挙に出た。
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内容はたしか、「いままでお世話になりました。家出をします。元気でいてください」みたいなことを書いてもらったと思う。
母は玄関で手紙を書いてくれた。書くフリだったのかは謎だが、私は胸を躍らせた。
私は家を出る。行き先も解らぬまま暗い夜の帳りの中へ。
そして家を出て、門の外で体育座りをして、孤独と自由を全身全霊で噛み締めた。
お隣さんの車の音が聞こえて、焦って家の中へ隠れた。
時間はおそらく6分間ほどの家出。
母は優しい。
その後高校生の時に本物の家出をするのだがそれも一泊で帰宅した俺でした。
終焉