飛鳥川 淵は瀬になる 世なりとも
よみびとしらず
飛鳥川 淵は瀬になる 世なりとも 思ひ染めてむ 人は忘れじ
(巻第十四恋歌四687)
※飛鳥川:古来、川の流れの変化が激しく、「淵は瀬になる」の枕詞。
飛鳥川のように淵が瀬になるような、移り変わりの激しい世ではありますが、深く思った人のことは、忘れません。
読み手の、相手に対する不変の恋心を詠んだ歌。
相手をコロコロと変える人への、皮肉か当てつけかも知れない。
現代であれば、不倫は、即離婚に向かうので、共感する人は少ないかもしれない。