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伝道者の書第23話天が下のすべての事には季節があり、すべてのわざには時がある。

(原文:第3章1、2)
1  天が下のすべての事には季節があり、すべてのわざには時がある。
2 生るるに時があり、死ぬるに時があり、植えるに時があり、植えたものを抜く に時があり、

伝道者であるソロモン王は、すべての事が成就するには、その適した季節があり、実際の行為においても、適した時間があると語る。
誕生の時、死ぬ時。
種まきの時期、収穫の時期。

さて、この「適した時間」とは、何なのだろうか。
まず、人は自覚して、生まれてくるわけではない。
いつの間にか、自分が生まれてきたというだけである。
それは、過去の人間においても、将来の人間においても、同じことなのだと思う。
あえて言うならば、「神」によって、命を授かった時間ということになる。
そして「命を授かった時間」が神による「適した時間」であるならば、「死を賜る時間」も「適した時間」でなければならなく、生まれた時と同じで、人が勝手に選べるべき筋合いのものではないと思う。
その意味において、被造物である人間は、神の意思に反するという理由により、自殺を否定されるということになる。

参考:伝道者の書 (第七章17,18)
「17 あなたは義に過ぎてはならない。また賢きに過ぎてはならない。あなたはど うして自分を滅ぼしてよかろうか」
「18 悪に過ぎてはならない。また愚かであってはならない。あなたはどうして、自分の時のこないのに、死んでよかろうか」

また植物の種まき、収穫の時期も当然。
時期を逸して、良い収穫など、できるわけがない。
人間の傲慢を戒める文とも、思えて来る。

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