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伝道者の書第89話わたしは、心を転じて、物を知り、事を探り、知恵と道理を求めようとし、
(原文:第7章25,26)
25 わたしは、心を転じて、物を知り、事を探り、知恵と道理を求めようとし、また悪の愚かなこと、愚痴の狂気であることを知ろうとした。
26 わたしは、その心が、わなと網のような女、その手が、かせのような女は、死よりも苦い者であることを見いだした。神を喜ばす者は彼女からのがれる。しかし罪びとは彼女に捕えられる。
さて、「その心が、わなと網のような女、その手が、かせのような女」とは、どのような女なのだろうか。
歴史をひもとけば、「悪女、毒婦」と呼ばれるような女性が確かに存在した。
王を誘惑し、その愛情を独占し、それを笠に着て、わがまま放題を繰り返す。
その「悪女、毒婦」に心を奪われてしまった王は、彼女の言いなり。
下手をすれば、その国や国民全体に甚大な被害を与えることもある。
それでも、彼女以上に神に心を委ねる王は、彼女の誘惑から逃れられる。
しかし、心が神に向かない罪人で、彼女の誘惑に負ければ、彼女から離れることができない。