論語より(3)学而篇③
人不知而不慍、不亦君子乎
人知らずして慍(うら)みず、また君子ならずや。
(訳)
他の人が自分を知らない(相手にされない)からといって、あなたが腐ったり恨みに思うこ必要は、全くないのです。
あなたが、「そういうこともある」ということを理解していることが、大人の見識を持っている立派な人である、ということなのです。
この言葉も実に深い。
他の人にも、それぞれに事情や考え方があって、なかなか自分を認めてくれない場合もあるということ。(悪気がある場合も、ない場合でも、そうなることもある)
しかし、時期がくれば、状況も変わるかもしれないのだから。(変わらない時もある、相手の事情もあるから)
大切なことは、そこで腐ってみたり、怨んでみたりしないこと。
冷静さを欠いて、自暴自棄になれば、ますます嫌われてしまう(受け入れられなくなる理由を増やす)だけなのだから。
※孔子自身が、あちこちの国に、任官を求めて放浪の旅の連続だった。
なかなか、認めてもらえずに苦労していた。
それでも腐らず、怨まなかった(多少はあったかもしれないが)から、結果として任官がかない、彼の言葉も残った。