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伝道者の書第148話町の門は閉ざされる。

(原文:第12章4)
町の門は閉ざされる。その時ひきこなす音は低くなり、人は鳥の声によって起きあがり、歌の娘たちは皆、低くされる。

この文も、老人に対する比喩。
「町の門は閉ざされる。その時ひきこなす音は低くなり」は、耳が遠くなり周囲の音が聞きづらくなること。
「人は鳥の声で起き上がり」は、老人が早起きであること、あるいは不眠症に陥るという意味もある。
「歌の娘たちは皆、低くされる」は、かつての美声を誇った娘たちも、いまは老婆、歌を歌っても調子はずれ、誰からも歌って欲しいと言われない。

自分の意識とは関係なく、老化は進行する。
しだいに、出来ることは出来なくなり、世間から求められなくなる。

若い時期の美しさは、否応なく、老いた時期には、醜さに変わる。
ただ、それを自覚できないのが、若い時期。

また、若さと老いの比較だけではない。
権力者と支配される弱者にも、考えを深めるべきだろう。
権力者になれば、支配される弱者の痛みなど、何ら考慮しない。
求めるのは自らの権力、富貴、安全のみ。

そろそろ寒い冬が近い。
寒空の下、難民は、難民の幼い子供は、生きていられるのだろうか。

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