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伝道者の書第98話わたしはこのすべての事を見た。

(原文:第8章9)
わたしはこのすべての事を見た。また日の下に行われるもろもろのわざに心を用いた。時としてはこの人が、かの人を治めて、これに害をこうむらせることがある。

伝道者は、人間世間に発生した、あるいは発生している事実と、全ての行為を観察した。

その特徴としては、「この人が、かの人を治めて、これに害をこうむらせる」、つまり、「強者が弱者を支配し苦しませる」「弱肉強食」の場合があるということである。

奴隷制のあった当時、身分制が残る国々、多かれ少なかれ現代の世界、そして日本においても、「強者が弱者を支配し苦しませる」「弱肉強食」の状態は、認めるしかない。

生存競争の中で生きている限り、仕方がないのかもしれない。
これも、あらゆる生き物に、共通する摂理なのだと思う。

ただ、それをわきまえて、「どう自分は生き抜くのか」、それを考え、行動するのが、生き物それぞれに与えられた課題なのだと思う。

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