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石仏の話(35)石仏を真似する猿?

以前、猿が出没する地域の人と話をしたことがある。
やはり猿が出るくらいなので、山間部に住む人だったけれど、その人が言うのには
「とにかく畑の作物を食い荒らしてしまう」
「あっと思うと、家の台所にまで入ってきて冷蔵庫も開ける」
「捕まえようとしても、動きが早いし、下手をすると襲い掛かってくるので本当に困るし、恐ろしい」
なかなか困っている様子が伺える。
「それで、駆除してもらいたくて猟銃を使える人に頼むけれど、それも難しいことがある」
「猟銃を使える人が言うのには、『何しろようやく見つけて、猟銃を構えると手を合わせて、こっちを拝んでくる、そうなると撃ちづらくて』ってね」

猿も石仏の真似をして、手を合わせるのだろうか。
動物愛護団体の人に、この話をしたら、「とんでもない、生き物を人間の都合で撃つなんて、しっかり対策を考えるべき」と怒っていたけれど。
その動物愛護団体の人の家には、猿は入って来ないから、そう言えるのだと思う。
動物愛護団体の人に、「猿対策を考えて欲しい」とお願いしたら、「お門違い」と断られてしまった。
(最近は、熊騒動もある)
(熊の命は大事で、人間の命を下に見るようなSNSもあるとか)
(結局、人間は自分に利害が発生しないと、無責任なことを平気で言う)

それにしても猿に合掌されれば、確かに猟銃は撃ちづらいと思う。
結局なかなか、対策は難しいようだ。

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