伝道者の書第41話愚かなる者は手をつかねて、自分の肉を食う。
(原文:第4章5、6)
5 愚かなる者は手をつかねて、自分の肉を食う。
6 片手に物を満たして平穏であるのは、両手に物を満たして労苦し、風を捕えるの にまさる。
愚かで怠け者は、労働による収穫も少なく、財産を食いつぶしてしまう。
それでも、両手に財産を満載にしても働き続け、空虚な風を捕えようとする者よりは、ましであるとの意味になると思う。
確かに、片手に満たされた物だけで平穏であるならば、無理やり労苦して財産を増やすことはない。
人の幸せは、財産形成だけにあるのではない。
というよりは財産形成は、人の幸せの一つの要因に過ぎない。
苦労を重ね、身体を壊し、通帳残高だけを増やしても、何の幸せがあるのだろうか。