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伝道者の書第39話わたしはまた、日の下に行われるすべてのしえたげを見た。

(原文:第4章1~3)
1  わたしはまた、日の下に行われるすべてのしえたげを見た。見よ、しえたげられ る者の涙を。彼らを慰める者はない。しえたげる者の手には権力がある。しかし 彼らを慰める者はいない。

2  それで、わたしはなお生きている生存者よりも、すでに死んだ死者を、さいわい な者と思った。

3  しかし、この両者よりもさいわいなのは、まだ生れない者で、日の下に行われる 悪しきわざを見ない者である。

権力者による抑圧、しいたげ、不平等や不正などの悪に、責め続けられる人には、その涙を慰める人は皆無。

この状態であれば、生きている者よりは死んだ者の方が幸福に思え、それ以上に、このような悪い事を見ない生まれない者の方が幸福であると、伝道者は語る。

権力者が人を虐げる、粗末に扱う、涙に暮れても、慰める人もいない。
古代にも、中世にも、そのような人々のことが、歴史書などに見受けられる。
そして、現代においても、そのような虐げの中に絶望とともに生きる人は、少なからず存在する。

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