リリィのおきて#1 〜今をシンプルに生きよう
わが家の愛犬・リリィ。時折SNSなどにも登場するので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれない。飼い主という立場でありながら、リリィから学ぶこと、気付かされることが実はたくさんあることに気づいた。そこで、リリィとのやりとりから考えたことを自分なりの健忘録として残しておこうと思う。
彼女がうちにやってきて、今日でちょうど1年を迎えた。「もう1年?」という時間の早さを感じる気持ちもあれば、「まだ1年?」というくらい濃厚な時間を過ごしている感覚もある。
ブリーダー紹介サイトでリリィと出会った時、何かご縁を感じた私たち。気付いたら電話をし、その翌日にはブリーダーさんの元へ向かっていた。決して近くはない、電車で往復4時間かけて。
出会った時のリリィ、当時は生後2ヶ月。赤ちゃん特有の丸くて小さくて柔らかいフォルムと、澄み切ったキレイなブルーの目。そんな愛くるしい姿で見つめられ、家族として迎え入れるという選択肢以外はないでしょ?と思ったのが、昨日のことのように思い出される。
リリィを迎え入れることに決めた1週間後、なんと新たな命が私のお腹の中に宿っていることが分かった。こちらには書かないけれど、妊娠・出産に至るまでにも様々な出来事があったので、きっとリリィがコウノトリになってくれたんだと思ったら、ますますリリィに対する愛おしさは増していった。
1年前の今日、お母さんや兄弟、ブリーダーさんと離れるのを察してなのか、か細く鳴く姿を見て、しょうがないと思いつつも胸が痛かった。自宅に着いたら、新しい場所への不安からなかなかゲージから出てこなくて、夫婦揃ってオロオロしたものだ。
そして1年後の今日、そんな出来事を忘れるかのように、家の中を元気に走り回り、息子への過剰なスキンシップ(という名の顔中ベロベロ舐める)を図って私に怒られたり。はたまた自分のお部屋に籠もってゆっくり寝る。そんなマイペースな時間を過ごしている。
リリィを迎えてから、わたしと夫の関係は変化した。もとも決して仲が悪いわけではないが(むしろ良い方だと思っているんだけど)、共通の趣味がなかった私たちは、これまで共通の体験をすることがあまりなかった。しかし、リリィという共通項ができたおかげで、共通の会話や時間を過ごす機会が増えたのだ。それによって、夫という人への理解もより深めることができた。
リリィと出会ったことでわたし自身にも大きな変化があった。それは『今を生きる』ことと『足るを知る』、この2つの考え方を前よりも重視するようになったこと。この2つは生きていく上でとても大切な要素であり、心理士・ヨガ講師として、目の前の生徒さんやクライエントさんに伝えていきたい事の1つ。
そのためにまずは自分が実践すベきことだが、わたしも完璧ではないから、様々な情報や関係性の中で生きていると、それを実践するのがどうしても難しいときがある。実際、リリィを向かえるあたりは自分自身についての過去のこと、将来のことを考えたり、自分に足りないものを意識するような出来事が多くて、揺らいでいた時期だったかもしれない。
そんな時に、リリィの今を全力で生きる姿勢にとても励まされた。今を全力で生きる分、忘れてしまって私たちに怒られることも多いのだけれど(笑)
そして、私たちが帰宅したとき、大好きなお菓子がもらえたとき、ほめられたときなど、自分が良いと思うことに全力でよろこぶ姿を見ると、「これくらいシンプルな生き方で良いのかもしれない」そんな風に思わされる。
そんな感じで、生きる上で大切にしたいのに忘れがちなことをリリィにたくさん気付かせてもらう1年だった。
リリィとの生活2年目。今年は息子という家族が増えた。成犬になり、そしてお姉さんになったリリィとどんな思い出を築いていくのか、楽しみで仕方がない。
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