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「ホドロフスキーのDUNE」①徹底して芸術性を追及したことによりハリウッドに恐れられた
某クラウドで念願の「ホドロフスキーのDUNE」を観た。もっと早く観ればよかった。終始興奮しながら、メモを取りながらの鑑賞(全然追いつけなかったけどw)
「DUNE」はSF小説「DUNE」を原作とし、1975年に制作に取り掛かったが、配給会社が決まらずにとうとう制作中止に追い込まれた映画である。それについてはホドロフスキー監督のインタビューについてメモした日記にまとめたことがある。この映画はDUNE制作が撮影寸前まで行っていながら頓挫してしまうまでの真実と、その後の映画界への影響を記録したドキュメンタリー映画である。ホドロフスキー監督自身を中心として当時のスタッフや出演予定だったアーティストのインタビューで構成されている。
とにかく「DUNE」がいかに先進的で、徹底的に芸術性を追求した作品であったかということに圧倒される。
カメラワークのための絵コンテ。キャラクターデザインはジャン・ジロー。フランスの漫画家で、SFファンタジーを描くときはメビウスと名乗っていた。
近年亡くなったそうだが、大友克洋や宮崎駿にも大きな影響を与えたそうだ。ホドロフスキー監督がその才能に惚れこんでオファーした。
わたしはこのメビウスの絵が好きだ♡ラフなスケッチを見て、その力量に感嘆した!
他にも錚々たるメンバーを監督は口説き落としている。メカデザインのクリス・フォス。
特撮担当はダン・オバノン(エイリアン)
悪役ハルコネン男爵の城はスイスの画家H.R.ギーガーがデザイン。
ハルコネン男爵役はオーソン・ウェルズ。
ううっ!そっくりやんw
皇帝はサルバドール・ダリ。
これまたぴったり!
ミック・ジャガーも!音楽担当じゃない。俳優としてだけど忘れてしまった。
また音楽はピンク・フロイドとマグマ。マグマは知らなかった。アナーキーなロックバンドみたい。
関係者の証言に依ると、細部まで計画が詰められ準備万端だった。ホドロフスキーでなければGOサインが出ていたかもしれない。しかし、ハリウッドは監督がホドロフスキーだということに難色を示した。ハリウッドはホドロフスキーを恐れたのだ。
制作の中止が決定的になったとき、ホドロフスキーは心折れて部屋に閉じこもる日々が続いたそうだ。
もしこの映画が完成していたら、どんなに素晴らしかったことだろう。残念でならない。
しかし、当時この映画制作に携わったアーティストたちは、ホドロフスキー監督から学んだことをその後の仕事に生かしていったのだ。それぞれの分野で。具体的には記憶からこぼれてしまったけれど、その代表的なものが「STAR WARS」だった。なるほど!
ホドロフスキー監督は語る。